誰もが憧れるセレブ妻生活を送っていた筆者友人のA子。夫の不倫をきっかけに、その生活は一変! 多少のことには目をつむり、悠々自適生活? 自立してエネルギッシュに生きる? 女性としての生き方を考えさせられ、勇気をもらえたエピソードです。

玉の輿こそ、女性の幸せ?

A子(40代)は、大学卒業とともに結婚してからというもの、ずっと専業主婦でした。妻が家庭に入ることを望み、A子に就職をさせなかった夫のB男は年上で経済力があったため、その結婚生活はとても豊かだったそう。高級店で外食三昧、日常的なプレゼント、海外旅行。次第にA子は、玉の輿に乗ることこそ、女の幸せなんだと思うようになりました。

夫がパパ活!

そんな生活が20年ほど続いたある日、B男の不倫が発覚。彼はパパ活アプリを通じ、複数の女性と会っていたのです。ショックを受けたA子は離婚を決意。
ところがA子の両親は、離婚だけは考え直せと言います。社会経験のないA子が、この歳から一人で生きていけないと思ったからです。
A子は、悔しさでいっぱいになりますが、彼女自身、離婚に不安がないと言えば嘘になります。私が自立していれば、迷わず夫を捨ててやれたのに。結局、不倫男に縋らないと生きていけないなんて……。

夫をATMだと割り切る? 今回は許して、お詫びに高価なバッグでも買わせる? そんな打算が頭によぎり、自己嫌悪に。
悠々自適だったセレブ妻生活にあぐらをかかず、資格勉強や仕事にチャレンジしていたらよかった、と後悔しました。

自立への道のり

悩んだ末、A子は離婚を選択。B男が支払った慰謝料は相場よりかなり高額で、A子はそれを元手にエステサロンを開業しました。仲のいいエステティシャンの友人が独立したいと話していたので、経営面をすべてA子が担ったのです。元来勉強熱心だった彼女は、昼夜を問わず経営を学び、地道に営業して顧客やスタッフを増やしていきました。
この頃、彼女は初めて割引のお惣菜を買うようになったそうですが、疲れ切って帰宅してから食べる、半額のお寿司は、なにより美味しかったと言います。前の生活と比べて苦労は多かったものの、「自立して生きる」ことは、彼女に絶大な自信をつけました。

「男なんていらないわ!」

そんなA子のサロンは少しずつ拡大し、最近2号店の出店が決定。勇気をもって新しい進路をとり、結果を出した彼女はとてもたくましく、聡明だと思います。

余談ですが、B男はいまだにA子に何度もプロポーズしては、玉砕中。「君を家庭に閉じ込め、偉ぶっていてごめん。もう一度結婚してください」と懇願するB男の想いを受ける気はないものの、彼の話をするときのA子は、なんだか嬉しそう。
「今は仕事が恋人だから、男なんていらないわ!」と笑うA子を見ると、勇気がみなぎり、なんでもできそうな気がしてきます。

【体験者:40代・女性経営者、回答時期:2024年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:大城サラ
イベント・集客・運営コンサル、ライター事業のフリーランスとして活動後、事業会社を設立。現在も会社経営者兼ライターとして活動中。事業を起こし、経営に取り組む経験から女性リーダーの悩みに寄り添ったり、恋愛や結婚に悩める多くの女性の相談に乗ってきたため、読者が前向きになれるような記事を届けることがモットー。