実家依存
私の義実家は、車で1時間ほどのところにあります。
夫には姉がいて、義実家の近くに家を建てて住んでいました。
この義姉がクセモノで、何でもかんでも義母に押し付ける実家依存状態。
買い物・掃除などの家事、子ども達の送迎などをすべて義母に押し付け、自分は仕事が終わるとエステに行ったり、友人達と食事をしたりしていました。
義姉は義兄よりも収入が多く、義兄は義姉に頭が上がらない状態。
義兄は義母のことを気遣っていましたが、誰も義姉に注意することはできませんでした。
緊急事態
ある日のこと、珍しく義母から電話がかかってきました。
「朝から頭がフラフラして気持ちが悪いの。お父さんもいないし、悪いんだけど病院に連れて行ってもらえないかしら?」という深刻な内容でした。
恐らく、義姉も義兄も仕事で連絡が取れなかったのでしょう。
私は慌てて義実家へ行き、義母の様子がおかしかったので、救急車を呼んで病院へ行くことにしました。
診断は軽い脳梗塞。
命に別状はないものの、1週間ほどの入院が必要とのことで、私は義実家に必要な荷物を取りに戻ることにしたのです。
義姉からの電話
義実家に着いてから、夫や義父には連絡し、状況を説明。
急いで着替えなどの準備をしていると、置きっぱなしにしてあった義母のスマホが鳴りました。
画面には義姉の名前が。
私はすぐに電話に出ると「え? A加ちゃん(私)? お母さんは?」と聞かれたため、事情を説明しました。
すると「わかった。」と言って電話は切れてしまったのです。
堪忍袋
その後、私が病院へ行くとそこには義姉の姿がありました。
心配して飛んできたのかと思いきや、ベッドに寝ている義母に向かって「お母さんが入院しちゃったら、子ども達の送り迎えはどうするの? 家の中だってメチャクチャなままだし。困るんだけど!」とあまりにも理不尽なコトを言っているのです。
こんな時に……と思い、私が仲裁に入ろうとすると、いつもは大人しい義母がものすごい形相で義姉を睨みつけてこう言いました。
「そんなの私の好意でやってることでしょ。あなたは何をしているの? 遊んでるだけじゃない。自分の家の事くらい自分でやりなさい!」
普段は何も言わず、義姉の言うとおりにしていた義母でしたが、こんな緊急事態になっても自分の事しか考えていない義姉に腹が立ったのでしょう。
入院中も義姉は一度もお見舞いに来ませんでした。
退院
義母は1週間ほどで退院できたものの、すぐには体調が戻りませんでした。
そのため義姉の家にも顔を出すことができず、義兄に聞いたところ「家の中はぐちゃぐちゃだし、子ども達の送迎もほとんど自分がやっている。」とのこと。
何か理由があるのかもしれませんが、いい加減、自立した生活を送れるようにしなければいけませんよね。
義母も気にはなっているようですが、今回のことであまりにも自分勝手な義姉には呆れてしまったようです。
【体験者:40代女性・主婦、回答時期:2024年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。