結婚適齢期になると「結婚はまだ?」と聞かれ、結婚すると「子どもはまだか?」という質問の嵐。そんな風に人から投げかけられる言葉で、嫌な思いをしたことがある人もいらっしゃることでしょう。
筆者の友人A子さんも、そんな周りの言葉に悩んでいたうちの1人でした。
筆者の友人A子さんも、そんな周りの言葉に悩んでいたうちの1人でした。
妊娠出来ない不安。追い打ちをかけるかのような実母の言葉
30代前半で結婚したA子さんのお話です。
年齢の事を気にして早く子どもが欲しかったのですが、なかなか授かることが出来ませんでした。
夫は「焦らず自分達のペースでいこう」と、味方してくれるのが救いだったのですが、
「〇〇さんとこの娘さんは、もう3人目だってよ!?」
「あんたの従姉妹の〇〇ちゃんも~」
会う度にそのような苦言を呈してくるのは、A子さんの実母でした。
実母は周りの妊娠報告を、聞いてもいないのに一方的に話し出し、
「あんたもいい加減早く産みなさい」
と言うのが、いつもの決まり文句でした。
普段なら適当にかわしていたのですが、真剣に悩み始めていたA子さんにとっては、その言葉が重く心にのしかかっていったのです……。
明るく過ごしたいのに、気分はどん底に。どうしよう……
ある年のお盆に、義実家へ集まった日のことでした。
義兄夫婦には子ども2人、義弟夫婦には子どもが1人いて、まるでパーティーのような賑やかな集まりになりました。
いつもなら可愛い姪っ子や甥っ子達と楽しく遊べるのですが、実母の心無い言葉に心身ともに疲れていたA子さんは、心が重苦しくて仕方がありませんでした。
姑はきっと「早く産みなさい」と思っているのだろうと、気が気でなりません。
楽しい集まりのはずなのに、心はどんどん落ち込んでしまい……。
「なんで私は妊娠しないんだろう」と、その思いは強くなり、徐々に涙目になってしまったのです。
その場で泣き出すわけにもいかず、夫に「少し席を外していいか」と、尋ねようとしたその時でした。