夫のモラハラ&浮気
私は20代半ばで夫・H斗と結婚しました。
なかなか子宝に恵まれず、2度流産を経験……子どもができないと分かった頃から、夫はモラハラ男に変貌してしまいました。
「出来損ないの女」「俺の遺伝子を残せないクズ」などと暴言を吐くようになり、夫婦関係は冷え切ったものになってしまったのです。
夫は大手企業に勤務していて、経済的には恵まれた環境でしたが、暴言に耐えられず私は離婚をしたいと考えるようになりました。
そのうち夫はあからさまに浮気までするように。
「母さんも孫の顔が見たいって言ってたのに、お前じゃ無理だもんなぁ。」「お前は俺に食わせてもらってるんだから文句を言うな!」など、私の気持ちなどまったく考えずに、傷つけるようなことばかりを言うようになったのです。
訪問者
私はたまりかねて弁護士に相談することにしました。
弁護士の先生からは、有利に離婚を進めるために、浮気やモラハラの証拠を集めるように言われ、離婚に向けての準備を進めることにしたのです。
証拠集めを始めてから4ヶ月ほど経った頃、いきなり若い女性が家にやって来ました。
その女性は自分から「H斗さんの浮気相手です。」と名乗り、「奥さんとどうしても話がしたいと思って。」と言いました。
私は証拠集めのために室内に設置してあったカメラのスイッチをON。
リビングで浮気相手の女性と対峙したのです。
浮気相手の女性は「離婚して欲しい。」と言い、「H斗さんがかわいそう。冷め切った夫婦関係なら私があたたかい家庭を持たせてあげたい。」と言い出しました。
私は驚いて困ったような顔をしましたが、心の中では「有利に離婚できる!」「やった!」と大喜び!
「そういうことなら、あなたにも慰謝料を請求することになりますけど?」と言うと、浮気相手の女性は「年収はあるので大丈夫です。しっかり払うので。」と勝ち誇ったような顔。
私は弁護士に相談すると伝えて、その日は一旦帰ってもらうことにしました。
誤算
夫は帰宅するなり「話は聞いた?」と私に話しかけてきました。
相手の女性から報告を受けていたのでしょう。
私は弁護士から言われていた通り「浮気が原因で離婚するなら、あなたと相手の女性に慰謝料を請求します。財産分与もきっちりした上で離婚に応じます。」と言うと、夫はニヤニヤしながら「わかった。」と一言。
しかし、私は浮気とは別に、モラハラに対する慰謝料も請求することにしていました。
弁護士から連絡がいくこと、別途慰謝料を請求することを伝えると夫は激怒!
「今まで食わせてもらってたくせに偉そうなことしやがって!」と大きな声で怒鳴りました。
私は全てを記録していること、すでに弁護士に相談済みなことを伝え、まとめてあった荷物を持って家を出たのです。
その後
その後、私たち夫婦の離婚は無事に成立しました。
私は「あんなモラハラ男、こっちから熨斗つけてプレゼントするわ!」と浮気相手に伝えたいと思うほど、晴れ晴れとした気分でした。
元夫は再婚後、またしてもモラハラ男に変貌したらしく、共通の知人から「H斗の奥さんがY恵ちゃん(私)と話したいと言ってる。」と言われたのですが、金輪際関わるつもりはありません。
【体験者:30代女性・会社員、回答時期:2024年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。