私たちの生活はさまざまな仕事をしている人に支えられています。でも中には、その仕事自体に不満を持っている人もいるようで……。これは筆者が実際に体験した『ふてぶてしい配達員さん』のお話です。

前任者

私が玄関でずっと待っていると、トラックの音がして、以前の担当の男性ドライバーが通りかかりました。
私の顔を見ると「お世話になってます!」と声を掛けてくれたのですが、家の前に停まっている同じ会社の軽貨物を見て、トラックを停めて降りてきてくれたのです。

すると「何しているんですか?!」と男性ドライバーの大きな声が。
私も車の方へ寄って行くと、女性の配達員が他の荷物を奥の方へ投げていて、私の家の荷物を引き出そうとしていました。
男性ドライバーは驚いて「いいです! 僕がやりますから!」と言って、我が家のお米を持ってきてくれました。

謝罪

男性ドライバーは「申し訳ありません。こちらで注意しますので。」と言って、車に戻って行ったのですが、その後女性の「重いんです!」と言う怒声が聞こえました。
男性ドライバーの「無理なら結構です! でも荷物を投げるのは言語道断ですよ!」と怒鳴る声も。
男性ドライバーは私の方に再度お辞儀をして、軽貨物の女性と一緒に去って行きました。

来月もお米を頼むつもりですが、今度は誰が持ってくるのでしょう。
荷物が重たくて大変な仕事だというのはわかりますが、大切な荷物を雑に扱っていい理由にはなりませんよね。そして最近、家の近所をあの女性の軽貨物は走っていないので、もしかすると男性ドライバーに戻るのかもしれません。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2024年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。