友人Sの体験談です。
義実家でのランチ中、ダイエットに励む義妹がSの食事に口出し。Sもヘルシーな料理を注文しろと迫ります。しかし義妹の娘Mの一言でまさかの展開に。
義妹のダイエットの行方は……?

義家族とランチへ

日曜日。姑から新米を取りにおいでと連絡がきて、Sは大喜びで義実家へ向かいました。
リビングには夫の妹夫婦もいて、みんなでランチに行くことに。

それぞれ好きな料理を選んでいると、最近ダイエットに目覚めた義妹のF絵が大袈裟にため息をつきました。
「お義姉さん、唐揚げ定食なの? 」
慌てて義母が「ちょっと! 止めなさい!」と娘をたしなめます。
Sの夫も思わず「やめろって」と参戦。

家族の制止を無視して、F絵は続けます。
「お義姉さん、私今ダイエットに凝っていて、健康的な食生活には詳しいんです! 」
と自慢げに言うF絵。
さらにF絵は「だからお姉さんもこのサラダチキンがのったセットにしましょう!こっちの方が健康に良さそうだから!」と強引にすすめてきます。
「なぜ私まで?」と戸惑うSと呆れる家族をよそに、今にも呼び出しベルを押しそうな勢いのF絵。

救世主、現る!

すると、ずっと黙っていたF絵の6歳になる娘Mが、ぽつり。
「ママ、もうやめて。Mがもらったお菓子も【ママが食べたくなるでしょ!】って取り上げちゃう。ママずっとイライラしてる。楽しくない」
さらに追い打ちをかけるように
「ママ、自分が食べられないから美味しそうなもの見たくないんでしょ?」
これに慌てたF絵は「違うわよ! 私は健康のために……」

「いい加減にしなさい!」舅の厳しい声が響きました。
「ダイエットなんかでMのお菓子に文句をつけ、今度はSさんの食事まで口出しするのか!」
F絵は消え入りそうな声で「そんなつもりじゃ」とうつむきます。

健康のためにダイエットも大切かもしれないけど

すると、Sが明るい声で話し始めました。
「確かに私も健康維持やダイエットには興味があるかも。でも、バランス良く楽しく食べる方がいいな!」
「F絵さんも結果を出そうと一生懸命なんだよね。そんなにいつも頑張っているんだし、たまには好きな物だって食べてもいいんじゃない? もしよければ唐揚げ一個シェアしよ、ね?」
そう笑うSに、F絵は小さくうなづき「ごめん、なんか意地になっちゃって」と謝罪。

F絵は娘の顔を覗き込み
「ママ、ちょっと焦ってたね。こんなママでごめんね。」
「今のママが大好きだよ!」と笑うMに、F絵も照れ笑い。
結局、SとMの言葉で落ち着いたF絵は、唐揚げ定食を頼むことに。
無理なダイエットは禁物。もしするならストレスなく続けられるのが一番です!

【体験者:30代・主婦、回答時期:2024年10月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:N.tamayura
長年勤めたブラック企業を退職し、書くことを仕事にするために転職した駆け出しライター。在職中に人間関係の脆さを感じた経験から、同世代に向けて生き方のヒントになるような情報を発信すべく、日々リサーチを続けている。