『育休中はずっと家にいるから昼寝し放題じゃん』
しばしSNSでこうした意見を見かけます。
育休中のママからすれば心外ですが、それをもし夫から言われたら……?
今回は、筆者の知人から聞いたエピソードをご紹介します。
育児に奮闘するママ
これは、育休中に夫に初めてブチギレたときのお話です。
私たち夫婦は数年にわたる不妊治療の末、念願の男の子を授かりました。
でも、予定よりも早く産まれたこともあってか、身体が弱かった息子。
初めての育児ということもあり、息子の一挙一動に悩んだり焦ったりしてはネットでいろいろと調べる、大変な毎日を送っていました。
寝る時間はおろか、少しでも目を離したり私が見えないところに行ったりすると泣き出す息子。
常に気を張っていて、私はなかなか休める時間が取れていませんでした。
理解してくれない夫
息子が生後半年を過ぎてからはハイハイして動くようにもなり、より一層目が離せない毎日。
そんななか、子育てで疲弊している私が辛かったのが、子育てが大変だと理解していない夫の言動でした。
【育休=ヒマな時間】と思っていた夫は、毎晩仕事から帰ってきては愚痴ばかり。
夫の大変さも分かっていたものの、だんだん私も育児で限界を迎えていたのです。
ありえない!
そんなあるとき、息子を寝かしつけたあと帰ってきた夫の愚痴を聞きながら、ついつい居眠りをしてしまった私。
すると、夫に起こされて衝撃的な言葉を吐かれたのです!
「お前はのんびりヒマでいいよな」
「こっちは疲れて帰ってきているのに」
「はあ、結婚する相手間違えたかも(笑)」
そう言われ『さすがに酷すぎる』とブチギレた私。
仕事で疲れている夫を想ってついワンオペ状態になっていましたが、3連休に全部の育児を夫に任せ、実家に帰ることにしました。
息子のことは心配で仕方ありませんでしたが、そうする以外に夫に育児の大変さを分からせる方法が見つからなかったのです……。
その結果
すると、2日目の夜夫から電話が。
「育児が楽なんて申し訳なかった」
「俺にはもう大変すぎる」
「戻ってきてくれ」
渋々ながらも息子が心配だったので帰宅すると、家のなかはごちゃごちゃ!
息子は元気そうでほっとしたものの、お皿はシンクに山積みで、洗濯物も干しっぱなし。
育児と家事の両立の大変さを痛感したのか、夫からようやくこれまでのことを謝罪されました。
それからは改心したのか、私を労ってくれるようになったので一安心しています。
【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2024年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。