忙しい日々を過ごしていると、自分にとって何が大切なのかを見失ってしまうことってありますよね。今回は、筆者の友人から聞いた「家族より仕事を優先して後悔した話」をご紹介します。
母親が倒れた
大手企業で総合職としてバリバリ働く友人A子は、幼稚園児の子供を育てるママでもあります。そんなA子の母親が、突然病で倒れてしまった時の話です。
A子は幼い頃に両親が離婚し、母親の女手一つで育てられました。A子は誰よりも母親を大切に思っていたので、倒れたと聞いた時にはとてもショックを受けました。
その後、母親は入院し病状は安定。最初は頻繁にお見舞いに行っていたA子でしたが、仕事が忙しくなり、なかなか病院に足を運べなくなりました。
「その時は元気を取り戻してきていたし、もう大丈夫だと安心しきっていた」
A子は当時をこう振り返ります。
突然の連絡
母親が入院してから約3ヵ月後。
A子が社内で打ち合わせをしていると、病院からスマホに着信が入ったことに気づきました。すぐ席を外し折り返したのですが、そこで思ってもみなかったことを告げられてしまうのです。
「お母様の容態が急変しました。現在、危篤状態です」
A子は急いで病院に向かったものの、すでに母親の意識はありませんでした。そしてその翌日、帰らぬ人となってしまったのです。
「まさかこんなに急に逝ってしまうなんて……」
A子は病室で泣き崩れました。