「あなたのためを思って」という言葉は、一見、思いやりがあるように思えますが、使い方によっては逆の意味をもつことがあるようで──? 今回は知人から聞いた、姑とのエピソードをご紹介します。
優しさではなかったのか
その瞬間ふと、この発言に、『本当に私のためなのか? 』という疑問がわきました。
私は意を決して、
「気持ちはありがたいですが、それは自分で決めたいです」と伝えました。すると、
「口答えするなんて!」と怒りだしたのです。
そんな姑の様子を見て、『ああ、この人は自分の価値観を押し付けたいだけだ』と思った私。
「あなたのためを思って」というのは、優しさなどではなく、私を断りづらくさせるためだけの言葉だったのです。そう思うと今までのもやもやの理由に納得がいきました。
今まで申し訳ないと、我慢していましたが、これからは我慢せず、はっきり言おうと心に決めた瞬間でした。
まとめ
姑に思いやりがあったのか、なかったのかはわかりませんが、「口答えするなんて!」という言葉から察するに、多少なりとも思いやり以外の気持ちがあったのかもしれません。悪気はなかったのかもしれませんが、「あなたのためを思って」という言葉は、時に相手を縛りつけ、自分の価値観を押し付けるための言葉になり得る、ということを心に留めておきたいなと思いました。
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2022年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:橘るい
IT企業での激務を経験する中、落ち込むことがあった日でも、ほっこりしたり笑える良い話に勇気づけられ、自らも読者を元気づけたいと思いライター業をスタート。キャリアを生かして、友人知人に取材。記事にするコラムライターとしてltnで活動中。