夫が浮気をしていると気付いた時、あなたならどうしますか? 夫のモラハラに長年悩まされてきた筆者の友人・M里。M里はモラハラだけではなく、夫の浮気にも直面していました。長年虐げられてきたサレ妻のM里が起こした逆襲劇をご紹介します。

モラハラ&経済的DV

私は20代後半で、勤務していた会社の上司と結婚しました。
結婚前はとても頼りがいがあり、誰にでも優しい夫を尊敬していましたが、結婚後に態度が激変。
娘を出産した後からモラハラが酷くなり、専業主婦の私に対しても蔑むような態度・暴言が目立つようになりました。

娘が中学生になる頃、夫は「仕事が忙しい。」と言って家に帰らないことが増え、休みの日にも1人で出かけることが増えました。
家に入れるお金も少なくなり、私が「お金が足りないんだけど……。」と言うと「お前のやりくりが下手くそなんだ!」と一蹴。
娘の塾代や部活の費用なども出せなくなるほどの経済的DVを受けるようになってしまったのです。

突然の訪問者

そんなある日、夫が不在の時間にいきなり見知らぬ女性が訪ねてきました。
何と、その女性は夫の不倫相手。
3年ほど付き合っていて、離婚すると言いながら何も進展がないため、私に離婚するように文句を言いに来たのだと言いました。

私は夫の浮気に気付いていたし、夫に対する愛情などほとんど残っていなかったので、
「離婚するのは構わないけど、慰謝料と養育費はきちんと払ってもらいます。」と対応。
すると相手の女性が「あの人から聞いている話と違う!」と言い出したのです。

彼女の話では、夫は先に私が浮気をしていて、家庭は崩壊している、だからすぐにでも離婚して、慰謝料をもらうと話していたとのこと。
2人で話をすり合わせると、事実とは全く異なることが判明しました。
騙されていると気付いた相手の女性は、呆れて「もう別れます。お騒がせしてすみません。」と言って帰っていきました。

離婚を決意

私は不倫相手の女性が来たことは夫に話さず、離婚に向けての準備を始めました。
私が浮気をしているなどと嘘をついて、女性を騙していたことに呆れ果てたのです。

その後、夫は私に対するモラハラや経済的DVを改めることもなく、またしても違う女性との浮気が判明したため、私はいよいよ離婚を申し出ました。
私からの申し出に夫は鼻で笑い、「俺が食わせてやってるのに偉そうなことを言うな!」と激高!
しかし、思わぬ人物の登場に撃沈することになるのです。

思わぬ味方

この時に力になってくれたのは、何と家に押しかけてきた元浮気相手の女性でした。
私に直談判をしに来た後、夫とは別れたものの、嘘をつき続けられたことに腹を立てて、興信所に夫の調査を依頼していたとか。

「あなたの言ってることは嘘ばっかりだった。奥さんは浮気なんてしてないじゃない。」「離婚するってずっと言ってたけど、全部嘘!」と面と向かって言われてしまったのです。
興信所の調査結果では、彼女以外にも2人の女性と不倫していることを突き止めていました。
「奥さんに慰謝料を支払うのは当たり前だけど、私にも払って欲しいくらいだわ。会社にバラされたくなかったら、大人しく奥さんの要求を呑めば?」
私は彼女の勢いに押されっぱなしでしたが、どうやら彼女のおかげで私に有利な状況になっていったのです。

その後

元浮気相手の女性は「奥さん、あなたは私の証言やこの証拠があれば、有利に離婚できるわよ。これがせめてもの罪滅ぼし。」と言い、興信所の調査結果を渡してくれました。
その後は、弁護士と相談しながら夫との離婚が成立。
今は娘と2人で心穏やかな生活を送っています。

敵の敵は味方……思わぬ相手に助けてもらうことになった不思議な出来事でしたが、今となっては元浮気相手の女性にある意味感謝しています。

【体験者:40代女性・会社員、回答時期:2024年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。