知人A子もその一人。
幼稚園に通うようになった娘のためにと、ママ友たちとの交流を始めたA子でしたが、中には何でも強引に周囲を巻き込みたがるボスママもいるようで──。
今回は筆者の知人A子から話を聞きました。
ママ友との付き合い
A子の娘が幼稚園に入園したとき、彼女は「ママ友との関係を築くことが大切」と考え、積極的にグループに参加しました。
最初は楽しいランチ会が続いたのですが、次第にその頻度や経済的負担に疲れを感じるように。
あるランチ会では、子どもたちの話題がほとんど出ず、ママ友たちがブランド品や子どもの成績を自慢し合っていました。
これを見たA子は、少し疎外感を感じるようになり、次第に参加するのが億劫になっていったのです。
ボスママの提案に戸惑い
娘が年中になると、クラス替えでメンバーが変わりましたが、運悪くボスママとその娘は同じ「ひまわり組(仮)」に。
ボスママは運動会に向けて「お揃いコーデ計画」を提案し、皆で盛り上がろうと呼びかけました。
A子は「他のクラスはやってないみたいなんだけど本当にみんなやりたいのかな?」と疑問を抱くようになりました。
A子の判断とボスママの反応
悩んだ末、A子はボスママに「今回は参加を控えたい」と伝えました。
すると、ボスママは、明らかに不機嫌な様子で、「協力的じゃない」と冷たい視線を送りました。
運動会当日、ひまわり組の多くのママたちはお揃いのTシャツやグッズを身に着けていましたが、A子は自分のスタイルで参加しました。
幼稚園からの通達、ボスママの影響力が薄れる
翌年、運動会の前に幼稚園から保護者宛に通知が届きました。
「昨年、一部の保護者による応援が経済的負担を引き起こしたとのクレームが寄せられたため、今年は服やグッズを揃える行為はお控え願います」という内容。
この通知を見たとき、A子は「他のママも本当は断りたかったんだ!」と知りました。
この出来事以降、ボスママは以前のように強引に周囲を巻き込むことが少なくなり、他のママ友たちも彼女の提案に盲目に従うことはなくなりました。
ボスママも、悪気はなく子どものために行動していただけだとは思いますが、強引なお誘いが嫌がられるのは当然の結果。
他人の気持ちを考えずに無理に参加を促すのは、良い関係を築く上で逆効果ですよね。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2024年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。