近年、働き盛りの世代の間で健康意識が高まっていますが、それに理解を示そうとしない高齢者も中にはいます。今回は、毎朝【ラジオ体操】を習慣にしていた筆者の友人に、いつも難癖をつけていた【同居義父】のお話を紹介します。

背中の痛みを感じ「重い病気だったらどうしよう」と怯える義父。しかし……?

ある時期から、義父が“背中の痛み”を訴えるように。

「命にかかわる病気だったらどうしよう」と怯えながら、いくつもの病院を回って診察や検査を受けていた義父でしたが、結果的に下されたのは「運動不足による筋肉の硬化」という診断でした。

確かに全く体を動かしていなかった義父は、皮肉にもお医者さんから「毎朝ラジオ体操するといいですよ!」と勧められていました。

それを聞いて義父は「あんな体操、恥ずかしくてできるか!」とそっぽを向いていましたが、お医者さんに「でも何もしなかったら、歩くのもままならなくなるでしょうねぇ」と言われ、顔面蒼白に。

私が笑顔で「ラジオ体操おすすめですよ〜。みっともないかもしれませんけどね〜」と声をかけると、ギッと睨んできた義父でしたが、やはり歩けなくなるのは嫌なようで、最近は公園に行く私の後ろをついてきて、一生懸命体操をしています。

早く歩けない義父を置いていくわけにもいかず、歩く速度を合わせてあげていたところ、この前初めて義父から「ありがとう」とお礼を言われました。

そういえば嫌味を言ってくることもグンと減り、「このままおとなしくなってくれればいいな」なんて密かに思っている私でした。

【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2024年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Hinano.N
不動産・金融関係のキャリアから、同ジャンルにまつわるエピソードを取材し、執筆するコラムニストに転身。特に様々な背景を持ち、金融投資をする女性の取材を得意としており、またその分野の女性の美容意識にも関心を持ち、日々インタビューを重ね、記事を執筆中。