知人のA子は、不倫をした夫と話し合いをすることになりました。冷静に話し合えるか不安になったA子は、兄を味方につけて話し合いに臨むことに。すると、その兄の言葉で波乱の展開になり……?

不倫夫との話し合い

夫の不倫が発覚したA子は、今後について夫と話し合いをすることになりました。
夫の裏切りが許せなかったA子は離婚を希望しましたが、夫は再構築を希望しています。
両者の要求は異なるため、話し合いはスムーズに進むとは思えません。
一人で夫と対峙することが不安だったA子は、兄を味方につけて話し合いに臨むことにしました。

兄は妹のA子のことをかわいがってくれ、不倫した夫のことを「妹を悲しませるなんてひどいやつだ!」と憤慨し、「A子が納得できるようにすればいい」と、A子のサポートを約束してくれました。
ところがこの兄が原因で、話し合いは混乱に陥ってしまったのです。

兄よ、何を言っている!?

A子も夫もどちらも意見を譲らず、話し合いは泥沼に陥りました。
夫は土下座して「許してください! 魔が差しただけなんだ! 本当に愛しているのはA子だけだ! もう一度チャンスをくれ!」と涙ながらに謝罪をしてきました。
ところが、A子にはパフォーマンスにしか思えません。
夫から派手な謝罪をされればされるほど、心が冷めてしまいました。

ところが兄は、土下座して謝る夫に同情したようで、夫を擁護し出したのです。
兄は「こんなに謝っているし、一度の浮気くらい許してあげたらどうだ。誰だって間違えることはある」と、A子を説得してきました。
兄の言葉に、あ然とするA子。
さらに兄は「俺も若い頃は、嫁さん以外の女性にフラフラしていたこともある。彼は心を入れ替えると言っているし、数年後は『あんなことがあったね』と笑い話になっているさ」と言ってきたのです。

兄にブチ切れ!

味方のはずの兄に裏切られたA子は、失望と怒りでブチ切れました。
A子は兄に「お義姉さんは、お兄ちゃんの不倫を知ってるの? えっ、知らない? じゃあ、私から伝えておくね。数年後に笑い話になっているといいね?」と、告げたのです。
そして夫には、「どれだけ謝られても、許せない。離婚しかないから」改めて離婚を突きつけました。

「嫁には言わないで! 頼むよ~」と慌てる兄を見て、『こんなに頼りない兄だったとは……』とため息をついたA子。
兄にも悪気はなかったのでしょうが、こんなことなら1対1で話し合いをすればよかった、と後悔したそうです。

【体験者:30代女性・会社員、回答時期:2024年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:江田愉子
団体職員を経て、ライターに転身。男性が管理職、女性多数が一般職の職場にて、女性と仕事、男女平等参画に関する様々な理想と現実に直面し、それを記事にすることを志す。以来、組織に所属する女性を中心にヒアリングを重ね、女性が生きやすい社会生活に関するコラムを執筆中。