赤ちゃんが生まれたら、お宮参りの際に家族で記念の写真撮影をする人も多いと思います。これはそんなお宮参りの写真撮影につきものなトラブルを、写真館で働く友人から聞いてきました。

お宮参りの写真撮影でのトラブル

これは写真館で働いている私がよく遭遇する出来事です。

赤ちゃんが生まれたら、お宮参りの際に記念に家族で写真撮影をする人も多いですよね。そんな幸せなはずのお宮参りの記念撮影ですが、実はけっこうトラブルが多いのです。

お宮参り撮影の際、当たり前かのように嫁を押しのけ、真ん中で赤ちゃんを抱っこして撮影しようとする義母がよくいます。

確かに、昔のお宮参りでは、産後の母親は忌むべきものとされ、神社に入るのを禁じられていたため、義母が赤ちゃんを抱っこして参拝するのがしきたりとされていました。

しかし、今の時代では、出産後は穢れていると感じる人はほとんどいませんし、産後の母親が参拝を禁じられていることもありません。

傍からみると、多くの義母はそのようなしきたりを気にしているというよりも、単に自分が赤ちゃんを抱っこしたいという気持ちの方が強いのではと感じることもしばしば。何より、義母に突然赤ちゃんを奪われたママは、明らかに動揺して嫌がっている様子。赤ちゃんもママじゃない人に急に抱かれて泣き出すことが多いです。

主役は私!!

今は形式にとらわれず、ママが抱っこされる場合も多いですよとさりげなくアドバイスすると、義母は必ずムッとし、ママはものすごく嬉しそうにホッとしてくれます。

嫁姑の仲が悪い場合は最悪で、何を言っても引き下がらない義母もいて、「お宮参りは私が主役!」と言わんばかりに、ずっと赤ちゃんを抱いて勝ち誇った顔でど真ん中で写真に写る義母もいます。

そんな時のママは、喪失感と引きつった作り笑いを浮かべて写真に写っています。

私は、そんなママを見るたびに何だかな……と複雑な気持ちになり、何のための記念撮影なのか? と疑問がわいてくるのです。

素敵な写真が残せますように

ママが抱っこすると赤ちゃんが安心することが多いです。ですが、ママから義母に直接伝えるのも難しいと思いますので、様子を見つつ、私はなるべくママが抱っこできるように声をかけるようにしています。

義母たちにも悪気はないのでしょうが、そもそも主役はあくまでも赤ちゃんであることも忘れてはいけませんね。
トラブルを回避するために、撮影前にどちらが赤ちゃんを抱っこするか、予め決めておくのがおすすめです。

他には、ママが真ん中で赤ちゃんを抱いて撮るバージョンと、義母バージョンと2パターンを撮影する手もあります。家族全員が満足のいく写真を撮れるだけでなく、写真館としても一番儲かるので大歓迎です(笑)

ともあれ、写真館スタッフとしては、お宮参りが素敵な思い出になるように、みなさんの笑顔を写すお手伝いをしたいと思っています。このエピソードがこれからお宮参りの写真撮影をするママの参考になれば嬉しいです。

【体験者:30代・写真館スタッフ、回答時期:2018年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Kumi.M
保育士歴25年。ママたちの修羅場、バトルを多数目撃し、その経験を元にコラムニスト活動をスタート。アラフィフ主婦となった現在は、ママ友・育児・嫁姑問題などを、幅広い人脈を駆使してインタビューを行い、執筆する。