子どもの自我が芽生えはじめ自己主張が強くなる「イヤイヤ期」。1歳半〜2歳ごろからはじまるので「魔の2歳児」と言われることも。筆者の子どもも3歳のときに、遅めのイヤイヤ期に突入しました。今回は、筆者がイヤイヤ期に失敗した子育てをご紹介します。

子育てに自信をなくし『育児本』を購入

「おふろイヤ!」「おきがえイヤ!」「ごはんイヤ!」となんでも拒否する娘。

一日中、イヤイヤ期の娘に振り回されて困り果てていました。

自分の子育てを見直すため、すがるような思いで本屋に行き『3歳からの子育て本』というようなタイトルの本を購入しました。

「イヤ」という前に、子どもの気持ちを言語化

この本には『幼児期は、自分の気持ちを上手に言語化するのが難しい。なので、親が子どもの気持ちを想像して言語化するお手伝いをすると良い』と書かれていました。

私は「なるほど! 娘は言葉にできなくてイライラしてるんだね!」と解釈し、本の内容をすぐに実践。

娘がイヤと言い出しそうなときは、すかさず「今〇〇するのイヤだもんね〜自分でやりたいよね〜」と言ってあげるようにしました。

そしてなるべく娘の気持ちに寄り添い、危険がない限りはやりたいようにさせてあげました。

何を聞いても「分からない」と言う娘に困惑

しかし私は、娘がイヤイヤ期をすぎても「今は嬉しいんだよね〜ママには分かるよ〜」と勝手に彼女の気持ちを代弁し続けました。

自分でも気づかなかったのですが、当時はこの方法が癖になっていました。

娘が4歳半を過ぎたころです。

私が何を聞いても「分からない」とこたえるように……。

しかも話しかけると、明らかに嫌な顔をするんです。

子どもの成長を妨げていたことに気づく

娘がこんな状態になってはじめて、わが子から「自分の気持ちを言葉で表現する力」を奪っていたことに気づきました。

それからは、娘との会話の方法を変えました。

どんなに時間がかかっても、娘が自分の言葉で気持ちを伝えてくれるまで待つようにしました。

すると次第に、娘から私に話しかけてくれるようになり親子関係もよくなりました。

子育て本は参考程度に! 過信は危険

子育ては毎日が試行錯誤の連続です。

子どもが親の思い通りに動いてくれないと、焦りやイライラが生まれ子育てに自信をなくしてしまうこともありますよね。

もちろん、育児本はとても頼りになる存在ですが、必ずしも自分の子育ての正解とは限りません。参考にしつつも、行政の子育て支援を頼ったり子育て経験のある方に相談したりしながら、目の前の我が子と向き合っていくことが大切です。

【体験者:20代・筆者、回答時期:2024年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:広田あや子
教育関係のキャリアを経て、ライターに転身。実体験に基づく記事は、「真実は小説より奇なり」を痛感し、体験者へのヒアリングを通じての執筆に特化。プレママ・ママを対象としたサイトを中心に執筆し、特に義実家トラブルネタを得意とする。