毎日「雇ってくれ」と言いにくる義父に、私が取った行動とは
義父は次の日も、その次の日も「手伝ってやるから給料をくれ」と言いにきました。旦那から義父へ電話をかけて「雇う気はない」と伝えてもらっても、癇癪を起こして一方的に切られる始末。
「こうなったら、お義父さんに『自分では手伝えない』とわかってもらうしかない」私は意を決して、義父を家に招きました。
「やっと雇う気になったか。時給は2000円で頼むよ」とホクホク顔の義父に、私はノートパソコンを渡して「今日中に、テキストエディタでここからここまでHTMLコードを書いてください」といきなり仕事を依頼。
「素人なんだから、こんなのできるわけがないだろう」と反発してくる義父に、私はできるだけ丁寧に伝えました。
「そのお仕事は急ぎの案件で、納期は明日です。これが終わったら、今週末納期の仕事が3件あるので、WEBデザインの経験がない人に1から仕事を教える時間はとてもありません。助手が必要な時はベテランの同業者に依頼しているんです。すみませんが、お義父さんを雇うことはできません」
それを聞いた義父はようやく諦めてくれたようで、トボトボと家を出て行きました。
その後、すっかり義父とは気まずくなってしまいましたが、義母から「パソコン教室に通っていたおかげで、役所でパソコン作業をするアルバイトに就くことができた」と言う話を聞きました。
義父に悪気はなかったのはわかります。そして、定年退職後にスキルを得て、しかもそれを活かした仕事をすること自体は素晴らしいことだと思うので、義父には頑張ってほしいと私なりに応援しています。
【体験者:40代・女性自営業、回答時期:2024年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Hinano.N
不動産・金融関係のキャリアから、同ジャンルにまつわるエピソードを取材し、執筆するコラムニストに転身。特に様々な背景を持ち、金融投資をする女性の取材を得意としており、またその分野の女性の美容意識にも関心を持ち、日々インタビューを重ね、記事を執筆中。