子どもの教育方針は、各家庭で異なるものです。しかし、夫婦で方針が異なることでトラブルに繋がることも少なくありません。これは筆者の友人・Y恵のお話。教育熱心な父親にNOを突き付けた子どもとのエピソードです。

抗議

意見を聞こうとしない夫の態度に、H斗が初めて反抗しました。
「僕は嫌だ! お父さんの言いなりになって、友達との時間が無くなるのは嫌なんだ!」と泣きながら抗議したのです。

これには夫もビックリし、「そんなつもりはないんだ。ただ、将来H斗が困らないようにと思って。」と言ったのですが、H斗は「僕はもっと友達と遊びたい! お父さんの言ってることもわかるけど、僕の気持ちも分かって欲しい!」と感情を爆発させました。

反省

H斗は普段とても温厚で、感情を爆発させることなどほとんどありません。
そんなH斗の本音を聞けたことで、夫は驚きながらも、初めて自分が押し付けていたことが負担になっていたんだと気付いたようでした。

息子のためとはいえ、夫も反省し「勝手に決めて悪かった。これからは一緒に相談しながら決めよう。」と息子に謝罪。
H斗は週1回のサッカークラブに参加することになり、英語の塾は1日だけ減らすことになりました。

確かに夫の言うことにも一理ありますが、子どもは親の所有物ではありません。
子どもの意志を尊重しない子育ては、トラブルの元になるんだとH斗に教えられた気がします。

【体験者:40代女性・主婦、回答時期:2024年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。