時短調理が叶う「料理の素」は、忙しいときの強い味方です。でも世の中には「料理の素は手抜き」と、考える人も少なくありません。今回は、義母から料理の素を批判された知人のエピソードをご紹介します。

料理の素で時短調理

A子は2人の子どもがいる兼業主婦です。
仕事に子育てにと毎日忙しく、ゆっくりと家事をする余裕はありません。
夫と家事分担をしたいところですが、夫も激務で遅い帰宅が続いていました。

A子は料理の時短を重視し、料理の素を愛用していました。
料理の素を使っても、材料を切ったり炒めたりと、調理の手間はかかります。
A子は料理の素を使ったものでも、手料理だと考えていました。
ところが、そんなA子を真っ向から否定する人物がいたのです。

義母「料理の素なんて手抜きよ!」

その人物とは義母です。
義家族とは同居していませんが、近くに住んでいたため、何かと理由をつけてA子の家に上がり込んでいました。
家事や育児を手伝ってくれたらありがたいのですが、義母はA子のやり方に文句をつけるだけ。
「洗濯が雑だ」「掃除が行き届いていない」と不満をたらたら言ってきます。

その中で一番文句が多かったのが、料理です。
義母は、料理の素は否定派。
「料理の素を使うなんて手を抜きすぎ!」「味もおいしくないし、愛情不足! 子どもがかわいそうだと思わないの?」と、批判してくるのです。
A子は聞き入れるつもりはなくスルーしていましたが、『うるさいなぁ』とイライラをため込んでいました。

義母を黙らせた嫁の作戦とは?

その日も、A子の家に義母が訪れてネチネチとお説教をしていました。
いつものA子は塩対応ですが、その日は珍しくしおらしい態度。
そしてA子は義母に「今日は料理研究家の友人から教えてもらって作りました」と麻婆豆腐を出したのです。

義母は『ようやく私の意見を聞く気になったか』とにんまり。
麻婆豆腐を口にして「おいしいわ。いつもの味と全然違う。やればできるじゃない」とA子を褒めてきました。

するとA子は、「実はこれ、料理研究家の友人がすすめてくれた麻婆豆腐の素を使ったんです。やっぱりプロが認める商品って、おいしいですよね!」とネタばらし。
料理研究家の友人から「ヘタに自分で作るよりおいしくできるよ。味も安定するし」とおすすめされた料理の素を使っていたのでした。

嫁の勝利!

「えっ?!」と驚く義母に反論の隙を与えず、A子はたたみかけました。
「お口に合って良かった! これからも使いますね」と義母にきっぱり宣言したのです。
料理を褒めた手前、今さら料理の素はダメとは言えません。
義母も心配して言ってくれていたのかもしれませんが、こうして義母を黙らせることに成功しました。

【体験者:30代女性・会社員、回答時期:2024年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:江田愉子
団体職員を経て、ライターに転身。男性が管理職、女性多数が一般職の職場にて、女性と仕事、男女平等参画に関する様々な理想と現実に直面し、それを記事にすることを志す。以来、組織に所属する女性を中心にヒアリングを重ね、女性が生きやすい社会生活に関するコラムを執筆中。