離婚は結婚よりもパワーがいると言います。確かに、離婚経験者である筆者も、離婚成立までは大きなパワーが必要でした。これは筆者の友人・K代の話。K代は夫との離婚話がうまく進まず悩んでいたのですが……。

激怒する義母

ある日、私が仕事から帰ると、家には夫と義母が待ち構えていました。
「あなた、離婚離婚って騒いでるらしいけど、離婚して生活していけるの?」「あなたは何でこんないい子と離婚したいなんて言うの?」と義母はいきなり激怒!

いい加減うんざりした私は、今まで証拠として録音していたボイスレコーダーを再生してやりました。
そこには私をバカにしたりなじったりする夫の声が。
これに青ざめた夫は「たまたま機嫌が悪かったんだ!」などと言い訳ばかり。
私は「私も仕事をしているので、別に離婚をしても生活には困りません。ちなみに、N(私の夫)さんとは同じくらいの収入がありますので、ご心配なく。それにモラハラに対する慰謝料も請求するつもりですので。」と冷静に対応しました。

義母は狂ったように怒り出し「なんて女なの!」「それなら早く出ていきなさい!」「慰謝料なんて払わないわよ!」とヒートアップ!
これ幸いと私は家を出ることに成功したのです。

この親にしてこの子あり

私はこの時の義母の発言も録音していたので、「今日の経緯を弁護士さんに相談して、改めてご連絡します。」と夫に連絡しました。
その後、弁護士から正式に離婚の件について連絡がいくと、義母と夫は一気に戦意喪失。
夫は「考え直してくれ」と泣きついてきましたが、私はとにかく離婚して欲しいと伝えました。

義母は義母で、独立したはずの息子の面倒を見る羽目になることに気付いたのか、「出て行かないで!」「もう一度考え直して!」と泣きついてきました。
でも、私の固い決意は揺るがず、その後ようやく離婚が成立しました。

親を大事にすることはとても大切です。
子どもを思う親心もわかります。
でも、今回の離婚で「この親にしてこの子あり」という言葉の意味を痛感しました。
結婚前に見抜けなかった自分も未熟だったと反省しています。

【体験者:40代女性・会社員、回答時期:2024年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。