新しい家族が引っ越してきた!
A子は1年前から夫と小3の娘と一緒に郊外に家を建てて生活していました。
そんな中、隣に新しく5人の幼い子どもたちを抱える7人家族のB子一家が引っ越してきました。
賑やかそうな家族に少しドキドキしながらも、「娘に新しい友だちができるかも!」と歓迎の気持ちで迎えました。
娘はすぐにB子の子どもたちと打ち解け、一緒に遊ぶ姿を見て、A子も「これで娘も楽しく過ごせるだろう」と安心していました。
おもちゃが消える!? トラブルの始まり
ところが、B子の子どもたちはかなりやんちゃ揃い。
「戦いごっこ」や「塀に登ってジャンプ」など、見ているだけでハラハラする遊びが多く、おもちゃの使い方も荒々しいものでした。
A子は、娘とはまるで違うそのわんぱくぶりに圧倒されるばかりでした。
そんなある日、A子の娘のおもちゃが次々と持ち去られたり、水路に落とされたりするトラブルが続き、A子の心は重くなっていきました。
「子どもだから仕方ないのか」と思いつつも、我慢は限界に──。
とうとう意を決したA子は、B子に
「うちの娘のおもちゃがなくなっているんです。お子さんが間違って持って帰っていませんか?」
と伝えました。
しかし、B子は
「うちの子がそんなことするわけないでしょ! 証拠でもあるの?」
と、逆に怒り出す始末。
A子は「確かに、B子のお子さんが娘のおもちゃで遊んでいたのにな」と思いながらも、それ以上強く言えず、
「もし持ち帰っていなければ大丈夫です」
と引き下がるしかありませんでした。
無断侵入と庭のトラブルが悪化
それから数日後、またしてもトラブル勃発!
今度はA子の庭にB子の子どもたちが無断で入り込み、DIY用に積んであったレンガを勝手に使って遊び始めたのです。
子どもたちはレンガの上に乗ったり、それを投げて破壊したりして騒いでいました。
A子はそのとき、家の中で気づかずにいたのですが、隣の高齢の男性がその様子を目撃!
男性はすぐに
「他人の庭に勝手に入ってはいけないよ!」
と子どもたちをビシッと注意し、その足で B子にも事情を伝えてくれました。
さすがに事態の深刻さを理解したB子は、子どもたちの行動を認め、ようやくA子に
「本当に申し訳ありませんでした」
と謝罪しました。
A子も隣の男性の助けがあったことで少しほっとし、これ以上のトラブルがないことを願うばかりでした。
謝罪のあと、これからの関係
この出来事があってから、B子は子どもたちの行動に気を配るようになり、A子との関係も少しずつ良くなっていきました。
最初のころのギクシャクした感じも薄れ、今ではそこまで大きな問題は起こっていません。
幼い子どもがいる家庭ではときに予期せぬトラブルがついてまわるもの。
お互いを少しずつ理解し合って、穏やかな隣人関係を築いていけるといいですね。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2024年9月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。