よく聞くのが【母親の味】という言葉ですが、なかには自分の味付けをお嫁さんにも強要してくる厄介な姑もいるようで……。
今回は筆者の友人から聞いた、味付けにうるさい姑とのエピソードをどうぞ。
味付けにうるさい姑
私は、夫と結婚してまだ1年足らずの新妻。
夫との関係は良好なのですが、最近とにかくストレスが溜まる日々が続いています。
その原因は、同居している姑。
とにかく【味付け】に敏感で、私の作る料理に何でもかんでも文句を言ってくるのです。
「味薄すぎるでしょ」
「何だか食べた気がしないわ」
「お料理を習いに行きなさいよ」
でも、私の作る料理はレシピ本どおりの味付け。
そう、姑の味付けがとにかく濃すぎるのです……。
幼少期から母の味の濃い料理が苦手だったという夫も私の味方をしてくれるのですが、姑にはなかなか届かず。
3人での食事中は、姑の文句で度々ピリピリとした空気が漂っていました。
精密検査
ある日、60歳という記念の誕生日を迎えた姑のため、腕によりをかけて何品も料理を準備しました。
『お祝いにぴったり』とインターネットやレシピ本を漁った料理で喜んでくれると思ったのですが、姑は相変わらず薄味だとの文句ばかり。
思いきって『味が濃すぎて健康面が心配』とも伝えたのですが、姑は鼻で笑うだけ。
「私はこの味付けで長年元気だったのよ?」
「あなたこそ私を見習うべきだわ」
でも、それからわずか1週間後、健康診断の結果が返ってきた姑はびっくり!
なんと、精密検査が必要となっていたのです。
まさかの結果に
「何かの間違いよ」
「こんなのおかしいわ!」
と怒り狂う姑でしたが、何とかなだめて一緒に病院まで付き添ってあげることに。
すると医師からは開口一番
「味の濃いものばっかり食べてない?」
と聞かれたのです。
私は姑の顔を伺いつつも、姑の味付けについて話すと、ため息をついた医師から衝撃の言葉が!
「味の濃い料理ばかりだと体にとっては悪いんだよ」
「とにかく高血圧の数値が酷い」
「もう少しで入院してもらうところだったからね」
その後
『そんなはずない、私は元気だもの!』と信じようとしない姑でしたが、医師からどれだけ今の状態が悪いか聞かされるとショックで何も言えなくなり。
「濃い料理はダメ」
「味付けを見直さないとだから」
と医師に強く注意されたのが効いたのか、姑は縮こまって落ち込んでいました。
それからは私の味付けに文句を言うこともなくなり、むしろ舌が慣れてきたのか『意外とおいしいわ』と褒めるようにまでなりました。
今では健康のためにジョギングに誘われるほど、仲良くなれています♪
【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2023年5月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。