今やSNSでもよく愚痴や悩みを見かけるようになった『ご近所トラブル』。
同じ地に住む間柄の方とのトラブルはなるべく避けたいのが本音ですよね。
でも、なかにはご近所さんから理不尽すぎる要求をされることも。
今回は筆者の知人が体験したトラブル話をどうぞ。

引っ越し

私はこれまで都会に住んでいたのですが、夫の転勤があり地方のマンションに半年だけ引っ越すことに。

まったく馴染みのない土地に戸惑いつつも、夫と2人で協力し合って生活スタイルを整えていました。

そんななか引っ越してから1週間後、町内会員と名乗る60代くらいの男性が我が家に。

何事かと不思議に思いつつも、夫と一緒に玄関で出迎えると……。

秋祭りの会費

「今日は秋祭りの会費を受け取りに来たよ」
「千円払ってね」

秋祭りなど初耳だったので、詳しく話を聞くと、どうやら私たちが引っ越してくる2週間前に秋祭りを開催したとのこと。

毎年恒例の行事で、終わってからその費用を町内に住む人に支払ってもらう仕組みなのだとか。

とはいえ、私も夫も秋祭りが終わってから引っ越してきたので、参加していない行事でした。

そのため会費を支払う義務もないかと思い、丁重にお断りしようとしたのですが……。

厄介すぎる……

「どうせ来年参加するでしょ?」
「みんな払ってるのに、お宅だけ払わないとかありえないから!」

そう男性から仏頂面で言われてしまったのです。

でも、私たちはこの地に住むのも半年だけ。
来年の秋祭り開催中にはすでにこの町には住んでいないことが決定していました。

そう伝えるも『千円だけだから』と渋ってくる男性。
どうすればよいものやらと困り果てていると……。

何とか解決!

「何かあったの?」
と声が聞こえたのか、お隣さんの70代女性が部屋から出てきました。

女性はこのマンションに入所した当初から、とても優しく私たちを気遣ってくれた方。

私たちから一部始終を聞いた女性は、男性に『参加してないのに払わせるなんておかしい』とはっきり正論をぶつけてくれたのです!

女性も町内会員の1人らしく、何も言えなくなる男性。

その男性も、決まりだから、と集金に来ただけかもしれませんが、結局そのまま帰って行き、不要な支払いをしなくて済みました。

悪気はないのでしょうが、一部の地方には都会にはないご近所トラブルもあるかもしれない、と痛感した出来事でした。

【体験者:30代・女性主婦、回答時期:2024年9月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。