ママ友から遠足のお弁当作りを頼まれた
A子は幼稚園の親子遠足の直前に、ママ友のB美からある頼み事をされてしまいました。
それはB美親子のお弁当作り。
親子遠足では各家族でお弁当を持参することになっていましたが、B美は「うちの分もお願いできない?」と言ってきたのです。
A子は料理上手で、お弁当作りも得意。子どもが喜んでくれるので、凝ったお弁当を作ることもありました。
その料理の腕に目をつけられたのです。
図々しいママ友に困惑
図々しい頼み事をされたA子は「自分で作ったほうがいいよ。その方が子どもも喜ぶし」と、やんわり言って断りました。
でもB美はしつこくねだってきて、諦めてくれません。
「私は仕事が忙しくて、お弁当を作ってる暇がないのよ。あなたは料理が得意だし、ちゃちゃっと作れるでしょ? 残り物で作ってくれたらいいから。1個多く作るだけでしょ? それくらいいいじゃない!」
ごねるB美に根負けしたA子は、食材費の支払いを約束させた上で、お弁当作りを引き受けることに決めました。
遠足当日、A子は「はいこれ、頼まれたお弁当」と、B美にお弁当を渡しました。
するとB美は厚かましくも「お弁当のこと、みんなには内緒よ」と念押ししてきたのです。
そんな態度にイラっとしたA子でしたが、笑顔でスルーすることができました。
なぜなら、彼女はお弁当にある細工を施していたのです。
お弁当に施した細工とは?
昼食の時間になり、A子とB美がお弁当を広げました。
するとそこには、同じデザインのキャラ弁が入っていたのです。
「かわいい! あれ? でもB美さんのお弁当と同じ……?」
周囲のママはザワつきましたが、A子はB美から『内緒にしろ』と口止めをされています。
A子はあいまいな笑みを浮かべて、ダンマリを決め込みました。
A子が作ったのは、親子でシェアして食べられる2段重ねのお弁当です。
「一緒に食べようね」と子どもに声をかけ、A子は親子でキャラ弁を楽しみました。
一方、B美の子どもはキャラ弁に喜んでいましたが、ママのB美の表情は引きつっています。
思わぬ形で仕返しをされたB美は、顔を真っ赤にしてお弁当をかきこみました。
A子にお弁当を作らせた証拠を一刻も早く消したかったようです。
図々しいママ友にプチ復讐
昼食後、A子は「なんでこんなことをしたのよ!?」とB美から責められてしまいました。
ところがA子は、「別の内容のお弁当を作れとは言われていないし」と、とぼけ顔。
仕事が忙しいのはわかりますが、子どものためにも自分でお弁当を作った方がよかったですよね。
A子は手の込んだ方法で、図々しいママ友にプチ復讐を果たしました。
【体験者:30代女性・主婦、回答時期:2023年10月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:江田愉子
団体職員を経て、ライターに転身。男性が管理職、女性多数が一般職の職場にて、女性と仕事、男女平等参画に関する様々な理想と現実に直面し、それを記事にすることを志す。以来、組織に所属する女性を中心にヒアリングを重ね、女性が生きやすい社会生活に関するコラムを執筆中。