子どもがスポーツに夢中になることは、悪いことではありませんよね。でも「プロスポーツ選手になるから勉強しない!」と勉強を放棄されると話は別です。今回は、知人から聞いたエピソードをご紹介します。

「一流のサッカー選手は頭がいい。勉強ができる・できないではなく、賢くて考える力を持っているんだ。外国人選手に負けないくらい圧倒的なフィジカルがあれば、賢くなくてもサッカー選手として成功できるかもしれない。
フィジカルに自信ある? 自信がないなら、勉強して考える力を身につけたほうが成功の確率が上がると思わない?」

夫はガツンとしかりつけずに、息子にやさしく問いかけたのです。

また、夫はこうも言いました。
「目の前のことに一生懸命になれない人間が、サッカー選手として成功できると思う? 今は、勉強から逃げたいだけだろう? 勉強に一生懸命取り組んだことは、人生で無駄にはならないよ。
成績を上げるために勉強を頑張らなくてもいい。でも一生懸命に取り組みなさい」

夫の言葉に息子が反応

息子は夫の言葉に納得したようで、勉強に取り組むようになりました。
夫の言葉を聞き、自分のお説教の言葉に反省したA子。
自分が大人の考えを押し付けていただけだ、と気づいたのです。
A子は夫から、子どもの気持ちに寄り添う言葉をかけることが大切だと学びました。

大人がいくら声をかけても、子どもがその気にならないと、動いてくれないもの。
A子は息子の気持ちを考えて言葉をかけた夫に、尊敬の眼差しを向けたそうです。

【体験者:40代女性・会社員、回答時期:2024年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:江田愉子
団体職員を経て、ライターに転身。男性が管理職、女性多数が一般職の職場にて、女性と仕事、男女平等参画に関する様々な理想と現実に直面し、それを記事にすることを志す。以来、組織に所属する女性を中心にヒアリングを重ね、女性が生きやすい社会生活に関するコラムを執筆中。