広くて綺麗なマイホーム、憧れる人も多いですよね。
知人のA子もその1人でしたが、夢を詰め込みすぎた結果、大きな後悔を抱えることに。
いったい何があったのか、A子に話を聞いてみました。

狭さからの解放を求めて

A子は結婚してから、夫と一緒に2LDKの住まいで生活していました。

最初はちょうど良かったその空間も、気づけば5人の子どもに囲まれて、家はすっかり手狭に。

家の中は物であふれ、ゴミ屋敷のような状態になってしまい、A子のストレスは限界に達しました。

「もう限界! 広い家でスッキリ暮らしたい!」という願いが日ごとに強くなっていったのです。

そこで、A子と夫はついに決意。

「よし、マイホームを建てよう!」と、広々とした家を手に入れるべく行動を開始したのです。

夢のマイホームに向けて、財布のひもが緩みっぱなしに、、、

A子夫婦は、理想のマイホームに向けて、家の広さや快適さに徹底的にこだわりました。

リビングはもちろん、子ども部屋や寝室、お風呂まで全て広くて快適に。

さらには便利な家具や最新の家電もオプションで追加していきました。

どんどん夢が膨らみ、気づけば完全に「マイホームハイ」状態に。

気持ちは最高潮に盛り上がっていましたが、予算のことは二の次。

住宅ローンもどんどん膨らみ、結果的には当初の計画をはるかに超える金額になっていました。

しかし、そんなことは当時のA子はあまり気にならず、「理想の家の実現のためなんだから、これでいいのよ!」と思い込んでいたのです。

幸せの代償

ようやく理想のマイホームが完成し、家族で新しい暮らしをスタートさせたA子。

しかし、しばらくして冷静になったとき、彼女は驚愕しました。

ローンの額が予想以上に膨らみ、1千万円以上も当初の予定をオーバーしていたのです。

「ちょっと待って、どうしよう」と広い家に満足していたはずが、金銭的な不安がどっと押し寄せてきました。

さらに数年後、A子はあることに気づきました。

広い家に引っ越したことで、収納スペースが増えたのに、その分物も増えてしまい、結局また物に囲まれる生活に逆戻りしていたのです。

「やっぱり、もっとコンパクトで身の丈にあった家にすれば良かった」と、後悔の念が募るばかりでした。

節約生活と副業の模索

今では、A子夫婦は膨らんだ住宅ローンを返済するため、日々の節約に励んでいます。

毎月の支出を見直し、少しでもローン返済に充てられるように努力していますが、それでも負担は大きく、副業の道も探るようになりました。

「何とか少しでも収入を増やさないと」と2人で頭をひねる日々が続いています。

広いマイホームを手にした代わりに、多額の住宅ローンを背負ったA子夫妻。

冷静になって大いに後悔しているようでした。

毎月の返済が大変だとは思いますが、5人の子どものためにも健康に気をつけて元気に過ごして欲しいです。

【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2024年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。