容姿や外見だけで人を判断するルッキズム(外見至上主義)という考え方をご存知ですか? SNSの普及で他人と簡単に比較できるようになったことから、エスカレートしたとも言われています。今回はSNSの世界だけでなく、身近な人間関係でルッキズムについて考えさせられる体験談を友人のA子が聞かせてくれました。

待望の孫娘の誕生

私は、結婚5年目に待望の第一子を産みました。

このとき、孫娘の誕生を誰よりも喜んでくれたのが義母でした。

私と義母は、周りから実の親子と間違えられるくらい仲の良い間柄でした。

てっきり、義母は私のことを大切にしてくれていると思っていたのですが……。

洗濯バサミを鼻に当てて遊ぶ娘

娘が4歳のときです。

ある日、娘が「ママ〜わたしもする〜」と、洗濯物を取り込むお手伝いをしてくれました。

そしてしばらくすると「ママ見て! かわいい?」と洗濯バサミを鼻に押し当てる仕草をしながら尋ねてきたのです。

私は「かわいいかな〜? どっちかというと……おもしろいだね!」と声をかけると、娘から予想外の言葉が返ってきました。

隠れて孫の容姿をバカにしていた義母

「あのね。ばあばが『コレ(洗濯バサミ)、お鼻につけたらかわいくなるよ』って言ってた」ととんでもないことを教えてくれたのです。

私が「どういうこと?」と聞くと、「お鼻がパパみたいに高くなるって」と……。

娘は私に似て、小さくて丸い鼻をしています。

なんと義母は、孫娘の容姿が自分の息子ではなく、嫁である私に似たことをよく思っていなかったのです。

だからと言って、洗濯バサミをつけて孫の鼻を高くしようとするなんて、あまりにもひどいですよね。

義母の本性を知り絶望

私はこのとき、あることを思い出しました。

それは義母と娘の3人で公園へ遊びに行った時のこと。

偶然会った義母の友人から「この前言ってたお孫さん? 言うほどじゃないわよ!」と言われたことがありました。

私は何のことか分からず、ニコニコしてやり過ごしました。

しかし娘の発言で、義母が日ごろから私や孫の容姿のことをグチっていると確信。

実の親のように慕っていた義母の行動に、深く傷つきました。私も夫もありのままの娘を愛していますし、義母にもそうあってほしかったのですが、まさかこんな恐ろしい本性を持っていたなんて……。

義母が私の前で娘の容姿について触れたことはないものの、義母の裏の顔を知ってしまい、私はブチ切れ!

以前のように親しく付き合うことはできなくなり、今では距離を置くようにしています。

まとめ

人の価値は外見や容姿で決まるものではありません。

たとえどんなに親しい関係でも、容姿に関する発言はNGです。

一人一人の個性を認め、ルッキズムに関する発言には気をつけましょう。

【体験者:20代・女性パート主婦、回答時期:2021年12月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:広田あや子
教育関係のキャリアを経て、ライターに転身。実体験に基づく記事は、「真実は小説より奇なり」を痛感し、体験者へのヒアリングを通じての執筆に特化。プレママ・ママを対象としたサイトを中心に執筆し、特に義実家トラブルネタを得意とする。