自分の達成できなかった夢を、子供に託したいと思う人もいるかもしれませんが、子供は自分とは違う人間だということを忘れてはいけません。今回は筆者が友人から聞いた【子供に「自分が行けなかった大学へ行かせたい」と切望した母親】の話をご紹介したいと思います。
成績優秀な次女に期待を寄せた結果、家庭崩壊寸前に
私はとある地方都市に住む50代の主婦です。今は旦那と2人暮らしですが、もう成人して家を出た娘が2人います。これは娘たちが思春期真っ只中だった時の話です。
娘たちは地元の公立中学校に通っていました。長女は勉強よりも部活のバレーを頑張っていたこともあり、学業の成績は普通。反対に次女は学年でトップクラスの成績をキープしていました。
成績優秀な次女を見て、私の頭には「この子なら、私の無念を晴らしてくれるかもしれない」という気持ちが浮かんだのです。
私には、大学受験の時に志望大学に落ちて、泣く泣くすべり止めの大学に行った過去がありました。「もっと私の頭が良ければ……もっと勉強していれば」という後悔の念がくすぶっていた私は、次女に「私が行きたかった大学以上の難関校を目指してほしい」と強く望みました。
私は次女が中学生の時から塾に通わせ家庭教師をつけて、「お母さんが行きたかった大学か、それ以上の大学に行きなさい」と言い続けたのです。