義母曰く、「昔はうちも経済的に厳しくて、子ども達一人ひとりにおやつなんてあげられなかったから、1つの物を兄弟で分けなさいって出すことが多かったのよ」とのこと。
夫の弟は身体が大きく、今でもよく食べるのですが、小さい頃から夫よりもたくさん食べる子だったらしく、夫はいつも自分の分を食べられてしまっていたのだとわかりました。
激怒する夫
義母は「Nは小さい頃から気が弱かったから、きっとM(夫の弟)に食べられてばっかりだったんでしょうね。私に文句言うことはなかったけど」と言ったので、私がそれとなく家での様子を言ってみると「好きな物を食べさせてあげてね。小さい頃のトラウマもあるんでしょ」とのことでした。
夫の帰宅後にその話をすると「あの野郎、余計な事吹き込みやがって!」と義母に対して激怒。
「俺が稼いできた金なんだから、お前は俺の言う通りに好きな物を買っておけばいいんだよ!」と言い出したのです。
息子のために反撃
私は、いい加減夫の言い分に腹が立ち、「どういう育ち方したのかは知らないけど、食べ物のことで喧嘩すんな! 意地汚い! R(息子)にこれ以上食べ物のことで暴言吐くなら出ていくからね!」と言い返してやりました。
すると夫は驚いたような顔をして沈黙……。
普段言い返すことのない私に怒鳴り返されて、ビックリしたのでしょう。
それからは執着することが少しだけ減りましたが、未だに夕飯のメニューを聞くことだけは忘れていません。
万が一、以前のように食べ物のことで暴言を吐くことがあれば、本当に出ていこうと思っています。
【体験者:50代・筆者、回答時期:2024年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。