出会いがあれば別れがあるように、命が誕生すればいつかは必ず終わりを迎えます。
そんな生命に関わる職場といえば、やはり病院。今回は筆者の知人A子さんから聞いた、病院でとある体験をしたお話です。

祖父母が入院。回復する祖父と、悪化していく祖母

今から10年以上前に、A子さんが体験したお話です。
A子さんの祖母が、持病の悪化で入院することになりました。
頻繁にお見舞いに行きましたが、なかなか症状は良くなりません。

それから半年後、祖父も転倒による骨折で入院することになってしまったのです。
祖母と同じ病院に入院することになったので、お見舞いは同時に行けてとても助かりました。
しかし、意欲的にリハビリに取り組み回復していく祖父に比べて、ただただ容態が悪化の一途をたどる祖母を見るのは、とても辛いものでした。

どうにかして会わせたい。ダメ元で懇願してみると

どんどん意識が混濁していく祖母に、何か出来ることはないかと家族で何度も話し合いました。
その中で、一度祖父と会わせてみるという案が出たのです。
しかし、同じ病院とはいえ入院している棟も違い、受診時間やリハビリ時間などもあります。
それでもダメ元で、祖父を担当している看護師さんに相談する事にしたのです。

担当看護師さんはとても患者側に寄り添ってくれる方で、真剣に話を聞いてくれました。
「どうにかして2人を会わせてあげたい」と強く思ってくださったようで、それだけでもA子さん達の心は救われました。

それから数日後、担当看護師さんの報告に、A子さん一家は大歓喜! それは……!