最近では、結納をするカップルは少なくなったようですね。知人の A子は10年ほど前、現在の夫の親族と結納を実施しました。
そこで義父の自慢話が炸裂しまさかの展開に──。
今回は、筆者の知人A子から聞いた話をご紹介します。

結納の場での出会い

A子は婚約者のR也と結納のために予約していた料亭で、互いの家族や親族と共に特別な日を迎えました。

この日は、初対面となる両親や兄弟、祖父母、叔父、叔母が集まり、少し緊張した雰囲気の中でスタートしました。

婚約者の父、ちょっとウザい自慢話

R也の父、M男は会社を営んでいて、普段は気のいい人なのですが、お金のことになると話すのが止まらないのが玉にキズ。

結納の席でも「うちの会社はこんなに儲かっているんだよ」

と、自慢話を繰り返し場の空気がどんどん冷めていきました。

「今年の売り上げは去年の倍だ。この調子でいけば、来年はもっと上がるだろう」

といった具合に、M男の自慢は止まりません。

周りは少しウンザリ気味で、 A子もさすがにイライラしてきてしまいました。

叔父の一言でピタッと沈黙

そんな空気を変えたのが、A子の叔父でした。

「ところで、会社名は何でしたか?」

と聞くと、M男は自信満々に

「E商事です。私が一代で築いたんですよ。」

と即答。すると、叔父が

「うちの会社の下請けの下請けでお世話になっています」

と返答。場の空気が一変しました。

実はこの叔父、地元で有名な建設会社の社長で、M男の会社はその「孫請け」だったのです。

M男はその事実を初めて知り、表情をひきつらせながら

「あっ、どうも……」

と返答するのがやっと。

その後、あれだけ続いていた自慢話はピタリと止まりました。