いつも穏やかで優しい人って素敵ですよね。
でもそんな思いやりの心に溢れた人こそ、心に大きな傷を負っていることも。
今回は、筆者の友人から聞いた、聖母のような優しい祖母の悲しい過去についてのエピソードをご紹介します。
でもそんな思いやりの心に溢れた人こそ、心に大きな傷を負っていることも。
今回は、筆者の友人から聞いた、聖母のような優しい祖母の悲しい過去についてのエピソードをご紹介します。
それは、これまであまり話したがらなかった戦時中の話。
父親や兄弟たちはみんな軍隊に駆り出され、姉が母親代わりだったと話す祖母。
姉は自分の分の食べ物をすべて祖母や幼い妹たちに与えていた結果、早くに亡くなってしまったのだということでした。
『優しい姉の恩を忘れないように』
『優しい姉を忘れないように』
そう姉の死を悔やんでいるうちに、怒りという感情もなくなっていったのだそう......。
思わず涙
悲惨な戦争の話や、その日生きるのにもやっとだったという話を聞いて、思わず涙が止まらなかった私たち。
『戦時中のことを風化させてはならない』と強く感じました。
それから祖母が亡くなるまでの間、なるべく戦時中の話を聞いてはメモを取り、次世代に伝える活動をしています。
【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2024年8月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:一瀬あい
元作家志望の専業ライター。小説を志した際に行った女性への取材と執筆活動に魅せられ、現在は女性の人生訓に繋がる記事執筆を専門にする。特に女同士の友情やトラブル、嫁姑問題に関心があり、そのジャンルを中心にltnでヒアリングと執筆を行う。