いつも穏やかで優しい人って素敵ですよね。
でもそんな思いやりの心に溢れた人こそ、心に大きな傷を負っていることも。
今回は、筆者の友人から聞いた、聖母のような優しい祖母の悲しい過去についてのエピソードをご紹介します。
でもそんな思いやりの心に溢れた人こそ、心に大きな傷を負っていることも。
今回は、筆者の友人から聞いた、聖母のような優しい祖母の悲しい過去についてのエピソードをご紹介します。
絶対に怒らない祖母
これは、最近亡くなってしまった祖母の話です。
私は、いつも優しくて孫想いな祖母が本当に大好きでした。
嫁姑関係だった母も『嫁いびりは一度もされたことがない』と言うほど。
祖母をとても慕っていて、そんな母にいつも優しく接する祖母の関係は、まるで本当の親子のようでした。
実の子である父でさえ
「怒った姿は一度も見たことがない」
と断言しています。
私たち家族だけでなく、ご近所さんからも愛される優しい祖母の姿が、いつしか私の理想の大人像になっていました。
祖母の誕生日
そんなある夏、祖母が90歳の誕生日を迎えました。
これまでずっと笑顔を絶やさなかった祖母が、急に泣き出してしまったのです!
その視線の先には、お寿司やケーキなど奮発した食事が並べられている食卓がありました。
私はもちろん、両親もほとんど見たことがないという祖母の涙に混乱していると......。
初めて語った悲しい過去
「こんなに長生きできたのは姉のおかげ」
「姉がいたから私が生きていられたの」
そう言って、祖母は涙をこらえながら昔話を始めました。