親戚の集まりなどで年に数回は顔を合わせる機会があるけれど、あまり話したことがなく少し近寄りがたい叔父さんっていませんか? 今回は筆者の知人から聞いた、そんな近寄りがたい叔父さんのエピソードを紹介します。

叔父の所在判明

部屋の前に着いたとき、私は叔父を見つけ驚愕することになりました。

叔父は火葬炉のある部屋の前で、まるで数時間前に祖母を見送ったそのときから時が止まったかのようにその場を一歩も動かずに立っていたのです。

ここからは私の推測ですが、寡黙で感情のわからないと思われやすい叔父ではありますが、長年二人きりで暮らしていた祖母のことをとても大切に感じていたのではないでしょうか。

そして、火葬炉へと見送ったあとも祖母の火葬が終わるまで、一番近くで見守っていたのではないでしょうか。

私はそんな叔父を見て、叔父の思いやりのある感情的な一面を知り、グッとくるものがありました。

まとめ

以上が私の知人の体験談です。

寡黙な性格で勘違いされやすい叔父ですが、心の底には温かい感情を持っておられたのですね。実は私もこの火葬場に参列していたのですが、叔父の立ち姿を見たときに、なんだかとても美しいものを見たような気持ちになりました。

悲しいお別れの場ではありますが、素敵な経験となりました。

【体験者:30代・会社員男性、回答時期:2023年11月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:Emi.A
夜の世界での接客業を経て、会社員に転身。その経験を生かして、男女の人間関係を中心にコラムを執筆。結婚と出産の際に会社員として苦労した経験を経て、働く母親世代の思いにも寄り添うべく、執筆業専門に転身。現在は、男女関係、ワーキングマザーのリアルを描くライティングを行う。