人がひとり亡くなると、残された者たちは通夜や葬儀などの手続きに追われて悲しむ間もないこともあるでしょう。そんな大変な時に、もし故人の生前の不貞が発覚したら……? 今回はご主人が亡くなってすぐに旦那さんの愛人トラブルに巻き込まれた経験のある筆者の知人、Mさんのお話です。
「主人とはいつから?」
通夜のあと、Mさんはその女性と誰もいない葬儀場で話をすることに。
「5年前からです」
Mさんはその女性に旦那とはいつから付き合っていたのか、関係や思い出話などを詳しく聞き出しました。
「不倫してたって認めるのね?」
「はい」
愛人の女性がか細い声で答えると、Mさんは喪服の袖からスマホを取り出しました。
「はい、じゃああなたに慰謝料を請求します」
「え!?」
実はMさん、愛人との会話をスマホで録音していたのでした。
そしてMさんは葬儀が終わったあと、弁護士さんに依頼してその女性に決して少なくない額の慰謝料を請求したそうです。
お互い愛する人を亡くした悲しみがあったと思いますが、それと不倫は別問題。夫の急死と不倫発覚という大事件のさなかに、よく冷静に対応できましたね。不倫のツケが思わぬタイミングでまわってきて、愛人女性も驚いたことでしょう。
【体験者:50代・女性主婦、回答時期:2024年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。