介護に関する問題は難しいことが多いですよね。介護を受ける人の気持ちも大切にしたいですし、家族の負担になりすぎないようにもしたいものです。今回は祖母の介護をめぐって思わぬ展開になったエピソードを、筆者の友人が聞かせてくれました。

誰よりも家族のことを考えてくれた

それから何度も説得しようとしましたが、「この歳になると、子どもや孫が幸せそうにしてるのを見るのが生き甲斐なの。だから私の介護でしんどい思いをするよりも、みんな好き勝手に生きて幸せそうにしててよ」と祖母は言い、頑として施設に入りたがりました。

仕方なく、家族みんなで祖母のために良い施設を探し出し、入所させることに……。
もちろん施設には毎日のように誰かが会いに行っています。施設の職員さんも「このお部屋はいつも笑いが絶えなくて素敵ですね!」と言ってくれるほどです。

いつかは私も

どこまでも家族思いですが、決してこちらに負担を感じさせないようなサバサバした言い方がとても祖母らしく、「自分も歳を取ったらこんなおばあちゃんになりたい!」と強く思った出来事でした。

祖母のおかげで家族は介護問題でギスギスすることもなく、今も仲良しなままです。

【体験者:20代・女性会社員、回答時期:2024年2月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:藍沢ゆきの
元OL。出産を機に、育休取得の難しさやワーキングマザーの生き辛さに疑問を持ち、問題提起したいとライターに転身。以来恋愛や人間関係に関するコラムをこれまでに1000本以上執筆するフリーライター。日々フィールドワークやリモートインタビューで女性の人生に関する喜怒哀楽を取材。記事にしている。