裕福な人が集う高級住宅地。A子夫婦が高級住宅地のマンションに引っ越したら、義妹から「価格が下がった事故物件なのでは?」と疑われてしまいました。義妹のこの発言から、事態は意外な展開に──? 今回は、知人から聞いたエピソードをご紹介します。

高級住宅地のマンションにお引っ越し

A子夫婦は、高級住宅地にあるマンションの最上階に引っ越しました。
A子も夫も一般の会社員で、特に裕福というわけではありません。
そこに疑問を抱いた、義妹のB美。「なんであの場所に住めるの!? おかしい! 説明して!」としつこく尋ねてきました。

B美は嫌味混じりのマウントを取ってくるタイプで、おまけに噂好き。
本当の理由を言うと面倒なことになりそうだと感じたA子は、「ちょっと事情があって」とごまかし、夫にも口止めをしました。

するとB美は「あっ、わかった! 価格が下がった事故物件なんでしょ?」と、斜め上の発言をしてきたのです。

想像力がたくましい義妹にゲンナリ

B美は妄想を爆走させ、嫌味を言ってきます。
「どんな悲惨な事件が起きたの?」
「幽霊が出るんでしょ? 怖くないの?」
「そこまでして高級住宅地に住みたいんだ? 必死だね~」

A子は事故物件じゃないと否定しましたが、B美は「いいのいいの、わかってるから」とニヤニヤ。
彼女の思い込みの激しさに、A子はゲンナリしてしまいました。

高級住宅地に住めた本当の理由とは?

A子たちが高級住宅地のマンションに住めたのは、そのマンションのオーナーのC子とA子が、古くからの友人だったから。
C子は生粋のお嬢様で、そのマンションに住んでいましたが、家の都合でしばらく家を空けることになってしまいました。
人が住まない家は換気ができず、傷みやすくなってしまいます。
C子は家の劣化を防ぐため、A子に格安で貸してくれていたのです。

義妹に復讐を決行!

日頃からB美から嫌味を言われてうんざりしていたA子は、復讐を企てました。
B美が口にした「事故物件疑惑」を、オーナーのC子に告げ口し、B美を懲らしめてほしいとお願いしたのです。

するとC子は、「いいよ!」と快諾。
B美に「ありもしない噂でマンションの価値が下がったらどうしてくれるの!? 損害が出たら訴えます!」と、強い口調で責め立てたのです。

B美に悪気はなかったのかもしれませんが、予想外の展開に驚愕し、C子に平謝り。
『なんで本当のことを教えてくれなかったの!?』と、恨みがましい目つきでA子を睨みつけてきました。
A子は、「だから、事故物件じゃないって言ったじゃない。別に事情を説明する義理もないし」とスルー。
説教されて縮こまるB美を見たA子は、日頃の鬱憤が晴れてニンマリしたそうです。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2024年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:江田愉子
団体職員を経て、ライターに転身。男性が管理職、女性多数が一般職の職場にて、女性と仕事、男女平等参画に関する様々な理想と現実に直面し、それを記事にすることを志す。以来、組織に所属する女性を中心にヒアリングを重ね、女性が生きやすい社会生活に関するコラムを執筆中。