どんな仕事も、ストレスが溜まったり、ときには涙を流すような辛いこともありますよね。
職種によっては『やりがいを感じられない』とこの仕事を続けていいのか、悩む人もいるでしょう。
今回は、筆者の友人K林から聞いた、仕事に関する感動エピソードをどうぞ。

夢だった介護職に

私は、大学卒業と同時に介護施設の職員として働き始めました。

元々、学生時代からこの道に進みたいと考えていた私。

というのも、小学生のころ見た介護職員さんの姿がとても印象的だったのです。

当時、大好きなおじいちゃんが認知症に。

ご飯もトイレも1人ではできなくなり、家族のこともどんどん忘れていくおじいちゃんを怖く感じていました。

両親も介護に億劫になっていたなか、献身的に支えてくれたのがヘルパーの職員さん。

「ご無理なさらないで」
とおじいちゃんの変化に戸惑う私たち家族にいつも明るい言葉をかけてくれていました。

そんな姿を見て、『人を支える職に就きたい』といつしか思うようになっていたのです。

想像以上に大変な仕事

就職が決まってからは『利用者様にもご家族様にも信頼される職員になるぞ!』と意気込んでいた私。

でも、現実はそう甘くはありませんでした……。

利用者様のなかには暴力的な人もいたり、嫌味ばかり言ってくる人も。

想像以上に肉体労働で、そのうえ何をしても文句を言われたり、認知症の症状なので仕方がないのですが、何度言っても忘れられてしまうのが精神的にもストレスになっていました。

ショックな出来事も

それでも『とにかく利用者様が幸せに過ごせるように』と丁寧に向き合うよう心がけていたあるとき、悲しい出来事が。

3年ほど担当させていただいていた利用者様が亡くなってしまったのです。

その女性は気難しくなかなか心の距離を詰められず、悩んでいたなかでの死でした。

別れを惜しむご家族の姿を見て、私も思わず涙しそうになっていると……。