今回は筆者の友人A子から聞いたカレー屋さんでの出来事をご紹介します。
失望のサラダに隠された真実
流行り病が落ち着き始めたころ、A子は再びインドカレー屋に足を運びました。いつものランチセットを頼み、久々の味を楽しみにしていました。しかし、最初に出されたサラダを見てA子は驚愕しました。サラダがやけにドレッシングで覆われており、野菜が全く見えない状態だったのです。
確かに、以前食べたときもオレンジ色のドレッシングがたっぷりとかかってはいたのですが、今回は明らかに異常な量でした。不審に思ったA子がドレッシングをフォークでそっと避けてみると、なんと茶色く変色したキャベツがどっさりと現れたのです。
「こんなことするなんて信じられない」と憤ったA子は、店員にサラダの状態を見せ、「傷んだ野菜のサラダには料金を払いたくありません!」ときっぱり言いました。店員はただただ平謝りするばかり。A子は料理には手をつけずカレー屋を後にしました。
店の閉店とA子の思い
その後、しばらくして、そのインドカレー屋は閉店しました。A子は当然の結果だと感じました。客足が遠のき、経営が厳しくなっていたことは理解できます。また、食材を無駄にしたくない気持ちも分かりますが、お気に入りのお店だったからこそ余計に、傷んだ野菜を使ってそれを隠すためにドレッシングで誤魔化す行為にA子は心底失望したのでした。
いろいろな事情があるかもしれませんが、お金を払って食べに来ている以上、お客に対しては誠実であるべきだと強く感じたA子のエピソードでした。
【体験者:40代・女性主婦、回答時期:2024年7月】
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:Yumeko.N
元大学職員のコラムニスト。専業主婦として家事と子育てに奮闘。その傍ら、ママ友や同僚からの聞き取り・紹介を中心にインタビューを行う。特に子育てに関する記事、教育機関での経験を通じた子供の成長に関わる親子・家庭環境のテーマを得意とし、同ジャンルのフィールドワークを通じて記事を執筆。