先の見えない親の介護。
特に在宅介護は気が休まらず、介護される側も介護する側も疲れ切ってしまうという話を耳にします。
これは筆者の知人50代女性から聞いたお話です。

誰にもおとずれる老い

親の介護は遠い未来のことだと思っていましたが、ゆっくりとその時は近づいていました。

私の父は早くに亡くなりました。

残された母はいつも元気で明るく、そして世話好き。

同居する共働きの弟夫婦の家事を一手に引き受け、弟夫婦の生活を助けていました。

そんな母も加齢とともに体が不自由になり、介護が必要になってきたのです。

お互いにイライラ

母は動作が遅くなり、トイレに間に合わないことが増えてきました。

失禁したことを知られるのが恥ずかしかったのでしょう。

汚してしまった下着をタンスの中に隠していたことが何度もありました。

もともとしっかりものの母は、自分のことが自分で出来なくなり人の手を借りなければならないことに、情けなさやもどかしさもあったのかもしれません。

我慢できないイライラを弟夫婦にぶつけてしまうこともありました。

母からの不条理な態度に弟夫婦も疲れてしまい、母にキツい態度をとってしまうようになったのです。