親戚だからと甘やかしてしまうと、思わぬトラブルを招くことになるかもしれません。今回は、筆者の知人から聞いた下宿をめぐるトラブルをご紹介します。親しき中にも礼儀ありを忘れてはいけませんね。

田舎の親戚を下宿させることに

私は大学進学を機に地元を離れ、都心部で生活しています。大学卒業後もこちらで知り合った夫と結婚し、地元には戻らずに生活を続けてきました。

昨年春に、1人娘が大学進学で家を出ることになったのですが、それを聞きつけた地元の親戚から連絡があり、娘(A子)が進学するから下宿させてほしいと頼まれました。

家族で話し合い、ちょうど娘が使っていた部屋も空くし、1年間限定というのでOKしました。A子とは帰省して親戚が集まる時に顔を合わせることもあったので知らない仲ではないですし、娘が出て行くタイミングで少し寂しい気持ちがあったので、夫も私も喜んで迎えました。

理由をつけ支払いを遅らせる親戚

しかし、私が想像していた下宿生活と現実は違いました。親戚は最初の3か月は家賃をくれましたが、次第に家賃の支払いは滞るようになりました。「今月学費が厳しくて……次は必ず払うから!」と段ボール一箱分の野菜を送ってきて、「不足分はこれでよろしく!」と言い出す始末。

さらに家賃だけでなく食費や光熱費なども払ってくれると言っていたのに、いざ住みだすと「そうだったっけ? でもあの子少食だし、大学やバイトでほとんど家にいないって言ってたからいいじゃない。野菜送ってあげてるんだから、食費の足しになってるでしょ?」など勝手な理由をつけてろくに払ってくれませんでした。約束の1年の間、家賃を支払ってくれたのは最初の3か月と、夏休みと冬休みの2か月分だけでした。

上京して変化したA子

A子は都会に出てきた影響なのか、半年が過ぎたころには別人のように変化し、まともに学校にも通わず遊びまわるようになり、私や夫が仕事に出ている間に家に男を連れ込むなどを繰り返すようになりました。夫や私が叱っても全く言うことを聞かずお手上げ状態に。

親戚に何度も連絡しましたが、「都会に出てはしゃいじゃってるのかも。子どものすることだから大目に見てやってよ」とまともにとりあってくれませんでした。