令和4年度に子ども家庭庁が実施した調査によると、小・中学校における不登校児童生徒数は299,048人(前年度244,940人)で、在籍児童生徒に占める不登校児童生徒の割合は3.2%に上ると報告されています。そんな不登校の状態に陥った筆者の息子。3年間という長い不登校期間に親として悩んだこととは? 筆者の体験談をご紹介します。

兆し

息子は5年生になる頃、私が提案したフリースクールへ「行ってみようかな」と言いました。
このフリースクールとの出会いは、息子の不登校を変える大きなきっかけになったのです。

少人数ながら、友達もいて先生に勉強を教えてもらう環境。
遠足や校外学習などの行事もあり、お昼は先生たちと一緒にお弁当を食べる……。
学校に行っていれば当たり前の出来事が、息子は楽しかったといいます。
素晴らしい先生や友人たちと約2年間を過ごし、息子の気持ちも何とか前向きになっていきました。

中学生

息子も今年の春からは中学生になり、学区を変更して別の中学に通学しています。
幸い、中学校の先生も事情を理解して見守ってくれているので、息子も安心して学校へ通っています。

私自身は今でも「また行けなくなるのでは?」という不安はありますが、3年間の不登校期間を経て、息子なりに学んだ部分もあるはずです。
息子が大きくなったときに「そんなこともあったねぇ」と一緒に笑える日が来ると良いなぁと思っています。

【体験者:50代・筆者、回答時期:2024年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:RIE.K
国文学科を卒業し、教員免許を取得後はOLをしていたが、自営業の父親の病気をきっかけにトラック運転手に転職。仕事柄多くの「ちょっと訳あり」な人の人生談に触れる。その後、結婚・出産・離婚。介護士として働く。さらにシングルマザーとして子供を養うために、ファーストフード店・ショットバー・弁当屋・レストラン・塾講師・コールセンターなど、さまざまなパート・アルバイトの経験あり。多彩な人生経験から、あらゆる土地、職場で経験したビックリ&おもしろエピソードが多くあり、これまでの友人や知人、さらにその知り合いなどの声を集め、コラムにする専業ライターに至る。