在宅ワークは通勤しなくてラクちん、と思われがちですが、実はスケジュール管理を自分でしなければならなかったり、忙しい時は家事もできないほど立て込んだりすることもあります。今回はそんな在宅ワークに関するママ友トラブルを、まさかの方法で解決した筆者の知人Sさんから聞いたお話です。

子どもを預かれと言われて

その時はちょうど夏休み前で、仕事をしているママ友たちが夏休みの間、子どもを学童に入れるかどうかを話していた時でした。
「家でラクして仕事してるんだから、私がパートのあいだうちの子を預かってよ!」
他のママ友たちに「やめなよ」と言われても、そのママ友はSさんに子どもを預ける気満々で、「在宅ワークはラクしてる」と言い続けます。

Sさんは自分の子は学童に行かせるつもりなのに、なぜ人の子を預からなければならないのかと思い、困り果ててしまいました。
「わかった、明日ちょっと話せる?」
そしてSさんは翌日、そのママ友とファミレスで会う約束をしたのでした。

「預かる気になった? うちの子はおとなしいから仕事の邪魔なんてしないし大丈夫よ」
すっかり預ける気満々のママ友に、Sさんは持参していたノートパソコンの画面を見せました。

「ええと、今から説明するね」
「はあ!?」
Sさんは自分のしている仕事のタイムテーブルや簡単な納期の一覧表を作成してそのママ友に見せました。

そして自分が今どれくらい仕事を抱えていて、どのくらい忙しいかをプレゼンしたのです。

「……なんか面倒くさい」
そう言ってママ友は帰っていきました。その後連絡もなかったため、Sさんは安心して夏休みを迎えることができたそうです。

在宅ワークができる仕事が羨ましい気持ちはわかりますが、在宅ワークがラクちんなんて、仕事内容を何も知らないのに簡単に言うべきではありませんね。

【体験者:30代・女性WEBデザイナー、回答時期:2024年7月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:齋藤緑子
大学卒業後に同人作家や接客業、医療事務などさまざまな職業を経験。多くの人と出会う中で、なぜか面白い話が集まってくるため、それを活かすべくライターに転向。現代社会を生きる女性たちの悩みに寄り添う記事を執筆。