息子と娘で、対応に差をつける親の話を聞いたことはありませんか? 知人のA子の姑は、息子よりも娘をかわいがるタイプで、娘かわいさのあまり非常識な要求をA子にしてきました。今回は、そんな姑を撃退したエピソードを知人から聞いたので、ご紹介します。

義母からの非常識な要求

そんなとき、姑から突然連絡がありました。
C美が未婚の母になった、と報告されたのです。

かわいい娘に子どもができたことで姑はハイテンションになったようで、A子たちに非常識な要求をしてきました。
「C美はこれから1人で子育てをしなくてはいけないの。生活が大変になるの、わかるでしょ? 今まであなたたちの孫に使ったお金を返してちょうだい!」

姑のありえない要求にA子とB男は言葉を失いました。
姑は「孫に使ったお金を返せ」と言いましたが、これまでまともなお祝いもなく、プレゼントをされたこともなかったのです。
出産祝いも、七五三のお祝いもなく、金銭の援助をしてくれたこともありません。
そのぶん、A子の両親が支援をしてくれたので困ったことはありませんが、薄情な姑にA子たちはあきれ果てていました。

「どうする?」「いっそのこと返金しちゃおう!」

姑の要求にどう対応するか、A子たちは話し合いました。
話し合いは数分で終了。
「ここで拒否をすると、面倒なことになりそう。要求通りに返しちゃおう」とすぐに意見がまとまったのです。

姑とのこれまでのやりとりを思い出し、「こんなもんだよね」と『孫に使ったお金』を算出。
そして、言われたとおりに返金しました。

返金すると?

封筒に入ったお金を渡すと、姑はニコニコ顔で当然のように受け取りました。
ところが金額を確認した姑は表情を一変させ、「何よこの金額は! バカにしてるの!?」と怒鳴りつけたのです。

封筒に入っていた金額は、たったの3万円。
少なすぎる金額に姑はキレましたが、A子たちは明細を提示して金額に間違いがないことを伝えました。
そして「バカにしているのはそちらです」と冷ややかな表情で告げたのです。

ずっと妹と差別され続けていたB男は、ここでついにキレました。
「母さんはC美のほうが大事なんだろう。自分はいなくてもいいはずだ」と、母親と絶縁を宣言したのです。
金銭援助を期待していた姑は、「家族は助け合いが必要よ」と猫なで声ですり寄ってきましたが、A子夫婦はキッパリと拒否。
姑に悪気はなかったかもしれませんが、「子どもを差別してないがしろにする人なんて親なんかじゃない」と告げ、距離を置くことにしたのです。

【体験者:40代・女性会社員、回答時期:2023年8月】

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:江田愉子
団体職員を経て、ライターに転身。男性が管理職、女性多数が一般職の職場にて、女性と仕事、男女平等参画に関する様々な理想と現実に直面し、それを記事にすることを志す。以来、組織に所属する女性を中心にヒアリングを重ね、女性が生きやすい社会生活に関するコラムを執筆中。