産まれたばかりの子どもの顔を見て「父親に似ている」「母親に似ている」と、どちらに似ているかを言い合うのは、ほほえましいですよね。ただ、それにこだわって孫を差別する祖父・祖母もいるようで……。今回は、子どもが両親のどちらに似ているかにこだわりすぎたお姑さんに信じられない発言をされた経験のある筆者の知人、Yさんのお話です。

男児を出産したけれど

当時、Yさんは難産のすえに、第一子となる男の子を出産したばかりでした。

十数時間も苦しんで、やっと出会えた我が子はYさんと旦那さんにとって何よりも大事な存在です。
「本当にありがとう」
息子の顔を見るなり旦那さんは号泣し、Yさんに感謝の言葉をかけてくれました。

出産してから数日後、旦那さんのお母さん、つまりお姑さんが赤ちゃんの顔を見にやってきました。
「ほーん、全然息子に似てないね」
お姑さんは息子の顔をじろじろと見て、まず一言。
「そうですか? 目元が似てると思うんですけど」
「いや、似てない! ほんとはうちの息子の種じゃないんじゃないの?」
「そ、それは絶対あり得ません!」
あらぬ疑いをかけられ、Yさんはあわてて否定しました。
「まあ、子どもの顔は大きくなると変わるって言うからね」
おめでとう、の一言も言わずに、それだけ言ってお姑さんは帰っていきました。

信じられない発言

それから数年。Yさんの息子はすくすくと成長し、小学校に上がりました。

そして初めての夏休み。Yさん一家は義実家の集まりに呼ばれて、数日泊まることに。
「Yさん久しぶり!」
義実家には、遠方に嫁いだ旦那さんのお姉さんとその子どもたちも久しぶりに来ていました。
「遊ぼうよ!」
「うん! 」
Yさんの息子は初めて会った従兄弟たちとすぐに打ち解け、義実家の庭で走り回って遊びはじめました。

すると姑が出て来て、子どもたちの顔を見て、こう言ったのです。
「〇〇(義姉)の子どもはちゃんと、うちの家系の顔をしてる」