モラ夫から「出ていけ」と言われて家出した私。
私の旦那はいわゆる「モラハラ夫」でした。付き合っている頃は優しかったのですが、結婚して一緒に住むと、徐々に本性を出し始めたのです。
「こんなマズいメシ初めて食べた」「もっと女らしくしろ」「やっぱり〇〇ちゃん(元カノ)と結婚した方がよかった」など、様々な暴言を吐かれる毎日でした。それに加えて、「母さんはそんなことしない」など、何かと義母と比べてくるのです。
最初は我慢していましたが、結婚して半年後に「もうこの人に愛情を感じない」と気づいた私。
そこで、旦那の理不尽な要求を断ってみたら、鬼の形相の旦那に「俺の言うことが聞けないなら、出ていけ!」と言われたので、家出して一人暮らしの友人宅に避難。鳴り続ける着信も全て無視しました。
「もう離婚しよう」と覚悟を決めた私でしたが、その後予期せぬ出来事に遭遇してしまうのです。
荷物を取りに自宅に戻ると、誰もいないはずのキッチンから物音が!?
家出から5日後、荷物を取りに自宅へ帰った私。旦那と鉢合わせないよう、わざわざ有給を取って昼間に帰ったのですが、玄関の扉を開けると、キッチンの方から「トントントン……」とまな板と包丁で何かを切っている音がするのです。
おそるおそるのぞいてみると、そこにはフリフリの可愛いエプロンを巻いて、鼻歌を歌いながら料理をする女性の姿が!
「え、まさか不倫相手? あの人浮気までしていたの?」と一瞬思いましたが、よく見るとそれは義母でした。
私の前では見せたことのない、乙女のような表情と仕草で料理をする義母の姿に寒気がして、思わず「ヒィッ!」と声を出してしまった私。
その声で私の存在に気付いた義母は、「やっと帰ってきたのね! 〇〇ちゃん(旦那)の家事をやる人がいないから、仕方なく私が毎日来ているのよ! 家出なんて幼稚なことしないで、嫁の勤めを果たしなさい!」と怒ってきました。
私は「もう息子さんとはやっていけません」とだけ言い、罵詈雑言を浴びせてくる義母を背に必要最低限の荷物だけ詰めて、逃げるように退散。
後日、離婚したい旨を手紙に書いて、白紙の離婚届とともに旦那へ郵送したところ、意外にもすぐに記入済みのものが返送されてきました。私も自分の欄を記入し、役所に提出。こうして離婚はあっけなく成立したのでした。