心が弱っている時、人恋しくなることは誰しも経験があるのではないでしょうか。
しかし、その心の隙間を埋めてくれる相手が、既婚者だとしたら……。
今回は友人K美から聞いたW不倫とその結末をご紹介します。

K美の離婚と新たな出会い

K美は、結婚して2年目にして夫の酒癖とDVに耐えかね、離婚協議中でした。そんな時、転職先で出会った同僚のT男と意気投合。最初は他の同僚と一緒に食事を楽しむ程度だったのですが、次第にT男の魅力に引き寄せられ、2人きりで会うようになりました。

T男は夫とは違って、お酒を飲んでも周りに攻撃的になるようなことは一切なく、楽しく穏やかな時間を過ごすことができました。

K美は、T男が既婚者であることを知りながらも、心の隙間を埋めるように関係を深めてしまったのです。

T男の告白とK美の葛藤

ある日、T男は「実は結婚して5年になるけれど、子どもができなくて不妊治療中なんだ」とK美に告白しました。この言葉を聞いたK美は、「ハッ」としました。

〈今この瞬間にも自分の身勝手な行動が奥さんを傷つけている〉そのことに今更ながら気付いたのです──。これ以上T男との関係を続けるべきではないと感じました。

しかし、別れを切り出したK美に対してT男は「嫁との間に子どもができないのは相性が合わないからかもしれない。K美とだったらうまくいく気がする」と離婚をほのめかし始めたのです。

再婚への一瞬の誘惑と最終決断

K美は一瞬、〈T男との再婚〉という文字が頭に浮かびましたが、再婚したところで誰も幸せになれないと悟りました。

結局、K美はT男との関係を断ち、2ヶ月後に正式に夫と離婚しました。