飲食店に行列ができる理由は、インスタ映えやテレビで紹介されたなどいくつかありますが、最も大きな理由は「美味しいから」ではないでしょうか。今回はそんな行列必至の飲食店で起きた騒動に巻き込まれた筆者の知人、Rさんから聞いたお話です。
そしてふと立ち止まり、長く連なった行列に並んでいる人たちに向けて大きな声でこう言ったのです。
「そんなに並んで食べるほど美味しくはないわよ! テレビに出てるから人気なだけ!」
「お、お客様!?」
ちょうど行列の整理をしていたRさんはパニック。
「何か不都合な点でも……」
Rさんがその女性客に尋ねると、また行列に向かって女性客が叫びます。
「見た目も味も普通! そんなに並んで、時間の無駄よ!」
Rさんがどう対応すべきかわからず戸惑っていると、並んでいた若い男性がその女性客に向けて言いました。
「いや、何回も来てるから美味しいのは知ってるし。味覚は人ぞれぞれでしょ。食べたなら早く帰れば?」
女性客は悔し気にフン! と鼻を鳴らして帰って行きました。
「ありがとうございます」
「いえいえ、僕このお店大好きなんで。並んででも食べたいですもん」
若い男性はそう言って、周りのお客さんもうんうんとうなずいていました。
例え並んで入ったお店の味が自分の口に合わなかったとしても、大声でそれを伝える必要はありませんよね。親切心のつもりだったのかもしれませんが、営業妨害になる恐れがあることに気づいて欲しいものです。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:齋藤緑子