筆者の知人Aさんは、反抗期の中学生息子に「お母さんの作ったご飯食べたくない」と悲しいことを言われてしまったそう。そこでAさんは息子の望み通り作ったご飯を出さずに、買ってきたお弁当を出してみることにしました。すると、息子は意外な反応を見せたのです。Aさんから聞いた、反抗期息子の食事事情を早速みてみましょう。

心と時間に余裕が生まれたお弁当生活

息子にお弁当を出すと、息子は黙って食べました。Aさんは「息子は否定した母の料理を食べずにおいしいお弁当が食べられ、私は夕食の準備が楽になり息子の言葉に傷つく回数が減る」=これも一つの解決策かもしれないと思うように。

そこから一週間、毎日お弁当を買い続けたAさん。てっきり息子もお弁当生活に満足しているのかと思いきや意外なことを言い出しました。

「お弁当は味が濃いから、やっぱりお母さんのご飯が食べたい。あの時はまずいって言ってごめんなさい」

息子は一週間でお弁当生活に飽きたようでした。

距離をとったからこそ生まれた感謝の気持ち

息子に謝られ、お母さんのご飯が食べたいと言われたAさん。そう言われたら息子のためにも、料理を作る気持ちが湧いてきました。

早速、次の日から夕食作りを再開したAさん。その日から息子にも嬉しい変化が見られるようになりました。

息子はAさんの料理に文句を言うことがなくなり、料理を作ってもらったことに感謝ができるようになったのです。

Aさんはこの経験から、「手をかけることだけが愛情ではない」「時に、引いてみせることも反抗期の子どもには必要だ」と学びました。できれば「おいしい!」の一言もほしいと思うAさんですが、反抗期の息子にそれは求めすぎだと自重しています。これからもまだまだ反抗期は続くでしょうが、息子には感謝は忘れてほしくないと願うAさんなのでした。

※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

ltnライター:安藤こげ茶