筆者の友人A子は、高校生の息子と中学生の娘の母親です。優しくてお母さん思いだった子どもたちも、反抗期に入るとバトルの日々で毎日クタクタだったそう。そんなA子が、思春期の子どもたちとの親子関係が改善した体験を教えてくれました。※この記事は、過去の人気記事を再編集しています。

夫不在の中、1人で子育てに奮闘するA子

A子の夫は、子どもたちが小学生の頃から県外に単身赴任をしています。

そのため彼女は「子どものことは私がしっかり見ないと!」と、フルタイムで働きながら必死に子育てを頑張ってきました。

しかし彼女の努力も虚しく、高校生になった息子は家では全く会話はなく、学校から帰宅後は自室にこもっています。

そんな兄の姿を見た妹も、次第にA子に反抗的な態度を取るようになりました。

食事の時間になっても、自室にこもる子どもたち

ある日、急な残業を終え21時過ぎに帰宅したA子。

心も体もクタクタでしたが、食べ盛りの子どもたちのために冷蔵庫にあるもので急いで夕食を作りました。

自室にこもっていた子どもたちに「夕飯できたよ」と声をかけても返事もありません。

それでもA子は「ご飯冷めるよ! 早く食べて!」と何度も呼びかけたのですが……。

長男の言葉に失望→翌朝、リビングに500円を置く

部屋から出てきた長男は、母親が作った夕飯を見て「はぁ」とため息をつき「友達と食べてきたからいらない」と言ってドアを閉めました。

あまりにもそっけない態度に、A子は「自分だけ一生懸命頑張ってバカみたい」と虚しさを感じました。

そして翌朝、リビングに500円玉を2枚置き「今日から毎日500円渡します。夕飯は好きに済ませてください」と手紙を添えて、会社へ向かいました。