しかし、別の友人からTさんのお金の使い道を教えてもらいました。TさんはAさんから借りたお金をハイリスクな投資につぎ込んでいたのです。
Aさんが親友のピンチを救うためと思って貸してあげた100万円は、Tさんの大きく儲けたいという欲望のために使われていたのでした。
確かに、Aさんは内心あげたつもりで渡した100万円ですが、人生の危機的状況に瀕しているのではと心配して貸したのに、本来自分の余剰資金ですべき投資に充てていたことにガッカリしてしまいました。さらに、投資に充てていたのなら、返済できない可能性があることも分かって借りにきたのでしょう。これらを考えると、今までの信頼関係を裏切られたようで、Aさんにとっては納得できない使い道だったのです。
Tさんに返済を要求
Tさんのお金の使い道を知ったAさんは、ようやくTさんに連絡。100万円の返済を求めました。しかし、Tさんは貸したお金を投資で溶かしてしまっており返すことはできないと言います。
それどころか「あと50万円貸してくれたら、今度こそ倍にして返す!」とTさんは言ってきました。
Aさんはその態度を見て「こりゃだめだ」と思い、Tさんと縁を切ることを決意。Tさんのことを親友と思っていたのは自分だけなのだと悲しい気持ちになりました。
お金の貸し借りは危険
親友だと思っていた人に裏切られてしまったAさん。親友だからこそお金を貸してあげたはずでしたが、親友だからこそ貸すべきではなかったのかもしれません。使い道も貸すときに聞くべきだったのでしょう。
結局Aさんのお金は返ってこず、高い勉強代になってしまいました。Aさんはこの経験から、もう二度と人にお金は貸さないと決意したそうです。
困っている人を助けたい気持ちは素晴らしいものですが、お金の貸し借りは人間関係を壊す危険のあるものだということは、頭に入れておきたいですね。
※本記事は、執筆ライターが取材した実話です。ライターがヒアリングした内容となっており、取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。
ltnライター:安藤こげ茶